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一松くんのお手伝い

クソ松が洗濯物を畳んでいた。今日は久しぶりに晴れていたから、母さんがそうとう張り切っていたのを朝見かけた。クソ松はその手伝いをしていたんだろう。なにせ家族八人分は重い。こういう時、一番力が強いクソ松は母さんに頼られる。手先が器用だからか、洗濯物を畳むのだってうまいし。
クソ松は素早く、重ねた靴下の爪先を、くるりとゴムのところに入れ込んで、軽く叩いては兄弟それぞれの畳み終わったものの上に重ねていく。魔法みたい,と十四松がいつか言っていたのを思い出す。
「おい」
二足目を畳んだところで、声をかける。
「手伝う」
そう言って、クソ松の向かいに陣取ると、驚いたような顔をして、それから嬉しそうに笑う。
「ありがとう」
こんなものただの気まぐれで、洗濯物が多いから恩を売ってやろうと思っただけだ。なのに、カラ松は心底嬉しそうだった。

単に畳むだけなのに、どうしてこんなにも難しいのか。カラ松みたいにきっちりとは畳めず、どうしてもヨレたりぐちゃぐちゃになる。悪戦苦闘している間にもカラ松は一人ですいすいと、洗濯物の山を半分に減らしていった。
余りにもへたくそだから自分のを優先して畳んでいると、見かねたカラ松が眉を下げながらタオルを差し出してきた。むかつく。
「……タオル、畳んでくれないか?」
「それより、畳み方教えろ」
これくらいのこともできないのはなんか悔しい。カラ松にはできるのも悔しい。教わるのだって嫌だけど背に腹は代えられない。
「じゃあ、ちょっと待ってくれ」
カラ松は、ささっと2,3枚シャツを畳むと、オレの横に移動してきた。それからオレが畳んでいたのとお揃いの、Tシャツを洗濯物の山から引っ張り出して膝の上に広げた。
まず腹のところで半分に折って、それから襟口の近くで両サイドを折る。長方形の辺の長い方をまた半分に。カラ松がやるように、見よう見真似で折っていくと、さっきまでよりはうまく畳めた。
「できた……」
「上手じゃないか一松」
すごいなぁ、とニコニコ顔で言われて、嬉しいのと悔しいので複雑になる。手が出なかったのは成長だ。口がへの字になった自覚がある。
「べ、べつに……」
言いながらもう一枚Tシャツを手に取る。その間もカラ松はすごいぞぉ、と満面の笑みで、はやく終わらせてこの場から逃げないと、カラ松にべた褒め攻めされて死にそうだった。

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