ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:ゆるふわな百合 制限時間:15分 読者:388 人 文字数:611字 お気に入り:0人

いつものお返し


「ミス・マリア?」
「うわ、あっ!?」
背後からぽすり、と両肩に置かれた柔らかな手の感触と、耳元のすぐ側、鈴を転がすような柔らかく淑やかな声。
優しく与えられた予期せぬ刺激に、ぼんやりと座っていたマリアの肩がびくりと跳ねた。
「あ、…な、何だトモエか……。びっくりさせるなよ〜…」
「あら…、ごめんなさい。驚かせてしまいましたか? 」
「あ、ああ! いや、謝んないでくれ。本当に、ちょっとビビっただけなんだ。その、…トモエがいきなりこんなことするなんて思ってなかったからさ」
照れたように頬を掻く動作をして、マリアが困ったように笑うと、トモエがふと、肩を掴んでいたその手を離した。
着物に包まれたか細い腕が空をかくのが見えて、次の瞬間にその腕は、マリアの体を包んでいた。
「っ! …ちょ、お、おい…っ、と、トモエ…っ?」
背中に体温が伝う。シルクのように柔らかく潤った黒髪がさらりと白いほおを滑って、マリアの首筋に触れる。自分が後ろから抱きしめることはあっても、彼女からこんなことをされるのは初めてで、どくり、とマリアは鼓動が跳ねるのを感じた。
「ふふ…」
「な、何だよ?」
「ミス・マリアのそんな表情を初めて見た気がします。人から抱擁を受けるのは苦手ですか?」
「う、…や、そ…ういうわけじゃ、ねぇんだけどよ〜…」
今までにないくらい近い距離から親友に可憐な笑顔を向けられて、マリアはますます顔が熱くなるのを感じた。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:じゃら ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:君の魔法使い 制限時間:15分 読者:459 人 文字数:601字 お気に入り:0人
腹に力を入れて踏ん張っても、どうしてもよろけてしまう。無理もない、この量だ。大量の紙媒体のファイルを抱えたマリアは、旧舎を出た途端、早くも後悔していた。新舎から 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:じゃら ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:当たり前の彼氏 制限時間:15分 読者:421 人 文字数:794字 お気に入り:0人
夏の太陽を照り返す、旧館へ続く道。手元の書類に気をとられていた男が、はっと辺りを見回す。やけに、周りから声が飛んでくる声が荒々しいことに"やっと"気がついたのだ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:青沢月子 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:わたしの好きなサイト 制限時間:15分 読者:415 人 文字数:441字 お気に入り:0人
フリルにレース、赤いリボン。とろけるようなふわりとした服。ロリータファッションのサイトをアルベールはじっくりと見ていた。やはり、赤だなと思う。彼が目にしていたの 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:青沢月子 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:わたしの好きな罪人 制限時間:15分 読者:370 人 文字数:581字 お気に入り:0人
エルハルト・ミュラーって知ってる?ほら、何年か前にカンバーランド大学で事件を起こした。ピンときた?そう、カンバーランド大学事件。よく覚えてるねって、私あの大学に 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:青沢月子 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:記録にない霧 制限時間:15分 読者:383 人 文字数:348字 お気に入り:0人
頭の中がぼんやりとする。何なんだ、この感覚は……俺の頭の中の記録にはこんな霧は存在しない。……これは。朝靄に似ている。いや、違う。スッキリしない。もっと、酩酊し 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:じゃら ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:不思議な魔物 制限時間:1時間 読者:479 人 文字数:1151字 お気に入り:0人
「はあぁ~っ……なぁなぁ見ろよ、あの空」マリアが、あくび交じりの声で廊下の窓の外を指す。朝から予定されていたオペも無事終わり、独房へと戻る道すがら彼は、突然の事 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:じゃら ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:昨日の罰 制限時間:2時間 読者:363 人 文字数:2798字 お気に入り:0人
いつものごとく中庭にサボりに出てみれば、珍しいことに先客達が騒いでいた。ガブリエルは、慣れきった手つきで煙草に火をつけると、のんびり見物をきめ込む。「おうおう、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:じゃら ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:白い霧雨 制限時間:1時間 読者:469 人 文字数:1429字 お気に入り:0人
「よう。一人でフラフラ出歩いていいのかい?不良青年」診断医が、紫煙を燻らしながら唇の端を吊り上げた。休憩時間を持て余し、人混みを避けて静かな中庭へと出た彼は、暇 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:青沢月子 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:あいつと独裁者 制限時間:2時間 読者:378 人 文字数:450字 お気に入り:0人
あの親子は狂っているのか?雨の中のことだった。俺は窓の外をふと見た、リザルガムの中庭を。そこに。見慣れた親子が居た。エルハルト・ミュラーとアルベール・サルトル。 〈続きを読む〉

ren部の即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:愛と欲望の天才 制限時間:4時間 読者:439 人 文字数:3547字 お気に入り:0人
早くより危機感はあった。今の精神状態のままマリアと過ごすべきではないということも理解していた。朝、マリアの姿を見た時、……パラメディックジャケットから見え隠れす 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:希望の、と彼女は言った 制限時間:30分 読者:590 人 文字数:655字 お気に入り:0人
マリアの手元には、一枚の写真があった。空よりも海よりも、何よりも青く鮮やかな花弁。胸を撃ち抜かれ、眠っているかのようなロザリアをまるで蒼いベッドのようにぐるりと 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:恥ずかしい喜び 制限時間:15分 読者:389 人 文字数:614字 お気に入り:0人
突如として目前に現れた赤い眼に、マリアの思考はパニックに陥っていた。それだけではない。腕と背中に感じる体温。背後から抱きとめられたかのような格好。……ど、どうし 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:僕の墓 制限時間:30分 読者:502 人 文字数:1097字 お気に入り:0人
術式が終わった後の休憩時間の合間、そういう暇な時、エルハルトはたまに窓からぼんやりと空を眺めてることがある。眼の筋肉の疲れを解す為だ、とか何とか前に言ってたのを 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:綺麗な月 制限時間:30分 読者:406 人 文字数:629字 お気に入り:0人
真夜中だというのに、月影に揺れる黒髪のその美しさには、目が醒めるような心地がした。下半身にまで届く彼女の髪は、普段高い位置で結い上げられているが、今は解かれてい 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:たった一つのプレゼント 制限時間:30分 読者:449 人 文字数:1186字 お気に入り:0人
「あー、そういえばお前、明日帰るんだってな」鉄格子の扉が閉まる重たげな音の後、幾分耳に馴染んだ女性の声が鼓膜を叩いた。その言葉に顔を上げれば、俺を此処まで送り届 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:遅すぎたユートピア 制限時間:1時間 読者:446 人 文字数:3528字 お気に入り:0人
「……なぁ」「……」「おい、お前聞いてんのかよ?」「……」「返事くらいしろよ…つーか、せめて何か言えっての!」「…一体、何だというんだ。何度も呼ばなくても聞こえ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:ゆるふわなあいつ 制限時間:1時間 読者:417 人 文字数:1831字 お気に入り:0人
「本日よりこの病院で、内視鏡医を務めさせて頂くこととなりました、トモエ・タチバナと申します。皆様、どうぞ宜しくお願いいたします」……うわ、日本人じゃねぇか…! 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:暴かれた唇 制限時間:30分 読者:333 人 文字数:769字 お気に入り:0人
キスがしたい。そう告げた時、恋人である救命医は信じられないとでも言うような瞳で俺を見たが、少し悩むように視線を彷徨わせ、躊躇いつつも目を閉じて口を差し出してきた 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ren部 ジャンル:HOSPITAL.6人の医師 お題:ゆるふわな百合 制限時間:15分 読者:388 人 文字数:611字 お気に入り:0人
「ミス・マリア?」「うわ、あっ!?」背後からぽすり、と両肩に置かれた柔らかな手の感触と、耳元のすぐ側、鈴を転がすような柔らかく淑やかな声。優しく与えられた予期せ 〈続きを読む〉