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とある金曜日、PM8時居酒屋にて。



何でもない、ただの飲み会だ。
私はそう自分に言い聞かせながらジョッキに残ったビールを飲み干した。



斜め向かいでは、かなり気分が良くなっている忍田本部長と城戸司令が談笑している。どちらも、そんな表情を見るのは初めてだったし、新鮮であると共に、何か、黒い何か(喉につっかえるモヤモヤしたもの)が生まれてきているのが分かる。

4年前、私はボーダーに勧誘された。
今までの、終わりのないただ闇雲に動いてたあの頃とは違う、結果、がある、結末が見えそうなこの組織に身を埋められたのはこれ幸いだったし、この地に私を連れてきてくれた城戸司令には、私がもっている全ての語彙をもってでも感謝しきれない。

が、


今目の前で交わされている城戸司令と忍田本部長との仲には、私の及び知れない何年もが詰まっている。
今だってそうだ、会話の端々この私でも知らない単語、知らない人名、その他諸々、が飛び交っている。



私の知りえない過去
事実
言動

貴方がその時どんな表情をしていたか



「生中おかわりいいですかー?」
自分の中の悪い空気を振り払うように、バイトの子に声をかける。

おいおいーそんな飲んで大丈夫かーー?などと鬼怒田さんはやじってくるが、正直酔ってでもないとこの場にはとうもいられなかったし、根付さんは心配そうな顔でぐい呑を口に当てる。



私はね、正直、ボーダーに来たこと、いや、貴方が勧誘してきたこと、

恨んでるんですよ。

ただニコニコ笑って相手の出方伺って、隙をついて、金をむしり取るだけの世界、
には、
変わらないんだけれど、



嫉妬




って面倒で不要な感情を植え付けたこと、
私はそれをずっと、ずっと、恨むでしょう。ねぇ?




「城戸司令、グラス空いてますけど、今度は日本酒にされますか?ここ、オススメの置いてあるんですよ」



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