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優しい瞳 カラ(→→)一



俺の二人目の弟は、よく俺を殴る、蹴る、叩く。右ストレートなんて、何回食らったかわからない。アッパーだって食らった。毎回、涙をこらえてナイスガイを演じているのだが。
そんなある日、二人目の弟、改め一松が動物を拾ってきた。いつものように、仔猫だと思っていた。

「そ、それは…仔犬?」

猫が誰よりも、大好きなはずの一松の腕の中には小さく震える仔犬がいた。

「…うん、そう。…捨てられてたみたい。」

いつも、俺に向けられるトゲトゲしい雰囲気はなく、優しい瞳で愛しいものを見つめている。
そんな風に見つめられたことが、果たしてあっただろうか。あぁ、一度だけある。あれは小学生の時だったか。

どこからか、すすり泣く声が聞こえた。時々聞こえる嗚咽にいてもたっても居られず、走って声の元へ駆けつけた。
そこには、服が汚れ、頬に傷を作り、うずくまっている弟が居た。虐められていたのは幼い俺にもわかった。誰がこんなこと…!沸々と怒りがわいてきたのを覚えている。
一松にいろいろ聞いて、虐めた奴等を兄貴と一緒にやり返したんだっけ。その時の、俺を…俺たちを見つめる瞳は優しかった気がする。

「懐かしいな、一松!」


ただの自己満足だな。


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