ジャンル:ハイキュー!! お題:どす黒い瞳 制限時間:2時間 読者:378 人 文字数:1378字 お気に入り:0人

私、初めてでした。

「お前の目、気持ち悪い」

というのが、大概の人の私の感想。

ドス黒く、光が入らない私の目。

まぁ、普段から半目だからなのもある。

おかげで人に関わる事があまりない状態で過ごしてきた。

困る事は無いから、あんまり気にも止めていなかった。

話す事は最小限で十分だし、正直人の事が嫌いだったから。

すぐに手のひらを返す様を、私は何回も見てきた。

私がそんな事をされることはなかったが。

この目のおかげなのか、人がまず寄らず噂も立たないから。

それに加えこの目で睨まれると怖い、というのが皆の心理だった。









そんな生活が崩れ落ちたのは、烏野高校に入って二年目の事だった。

相も変わらず蚊帳の外状態の私は委員会に入ることもなく。

ましてや部活に入ることもなかった。

そう、とある人に話しかけられるまで。

「ねぇ、ちょっといいかな?」

黒い髪の、黒子と眼鏡の女の人。

どうやら美人らしい。

(らしいというのは周りの反応から。正直私はどうも思ってない)

「……なんですか?」

(面倒だなぁ、なんか小説で読んだんだけどこういうのって調子に乗ってるだとか言われるやつじゃないの?)

と思いながら返答する。

手に持っているのは……バレー部に関するメモ?

え、まさか。まさか、ね?

「今2年生で部活してないのって貴女だけって聞いたんだけど、」

あ、あぁ、これ、マジのパターンですね。

「バレー部のマネージャー、やってみない?」

「お断りします」

即答、今までに無いくらいの速さで即答した。

「か、考えてみるだけでも……」

「嫌、家のこともあるので、では……」

そう言って避けた。

否、避けようとした。

「お前、何潔子さんを困らせてるんだ!」

……。出た、この目つき悪い坊主野郎。

噂でよく聞いた。美人な先輩追っかけて怒られてるって。

「困ってるのはこっちなんだけど……」

おっとと、本心が。

「……田中」

「す、スンマセンっす!!」

凄いなんか喜んでるのはなんでだろう。

取り敢えず、逃げないと。

「あ、なぁ、お前ってクラスにいたよな?」

「そうだよ、それが?……用がないなら」

「嫌、前から思ってたんだよ、変わった目のやつだなーって」

……あれ、これなんてイジメ?

ただ、今思うと田中のこの言葉が今の私につながったんだと思う。




















「俺、そういう目珍しくてスゲー良いと思うぜ!」

「……は?」

え、嫌、は?

マジで、は?

「……そうだね、私も珍しいと思った。まるで夜の空みたいだなって」

「そ、そうですか」

なんなんだ、なんなんだコレは!?

「おい、龍!行くぜ!」

「おう!今行くぜノヤっさん!じゃ、潔子さんまた後で!」

言うだけ言って行ってしまった。

「……ね、変わってるでしょ?」

「え、えぇ、そうですね」

「きっと、楽しいはずだよ?だから……コレ」

スッ、とプリントを差し出して

「よかったら、何時でも見に来て?私……嫌、私達、まってるから」

そういって美人(と思われる)先輩は教室へと戻った。










私は、この目を、この初めて褒められた日から大事にしよう。

そう、誓った。



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