ジャンル:アイドルマスターシンデレラガールズ お題:ありきたりな借金 制限時間:30分 読者:364 人 文字数:1366字 お気に入り:0人

志希飛鳥

「お金がない。お金がないと大変だ。水道ガス電気代が滞納する。ごはんがたべられない。研究ができない。生活が成り立たない。お金は現代の人間生活の基礎なんだっていい加減この志希にゃんも意地を張らずに認めることにするよ。謙虚なのはいいことだ、思い出すなー、慢心して実験で失敗してめちゃくちゃ怒られた時のこと……そんな感じで志希にゃんは瀕死です。だから飛鳥ちゃん。お金かして」
「……」

 昼間の公園。凍てつく寒さのなか、二宮飛鳥の目の前で、一ノ瀬志希はベンチに座ってコーヒーを飲む飛鳥の前でTシャツに白衣、スウェットの全てよれよれなそれらと共に寒さの風に煽られ縮こまりながら控えめな土下座をしていた。飛鳥は頭を抱えた。人通りの少ない公園でまだよかった。いやそもそもなんでこんなに頭を悩ませなければいけない? 現状を整理しよう。困ってるのは志希のほうのはず。彼女は今お金がない。飛鳥と共にアイドルをしている彼女であるが、売れずにずっと燻ぶったまま現在に至る。売れなければ名声もファンも当然手に入らないわけであるけれど、なによりもちろんお金が入らない。飛鳥は芸能人が不安定な職業であるということはぼんやり知っていたものの、こうみると自分の立場、つまりまだ義務教育期間中の中学生でありそれなりに(金銭的に)恵まれた保護者のもとで暮らせている事実に自分があることが恐ろしく身に染みてきた。
 それでも一ノ瀬志希は、これまでアイドル以外で収入源があった。研究である。ギフテッドと言われ若くしてアメリカの大学に行ったという彼女は、つまらない、飽きたと言って日本に戻ってきた(飛鳥はこの「戻ってきた」という言葉がずっと引っかかっている)わけだけれど、それでも彼女は日本で研究を続けていた。その言葉は完全には正しくはなかった。飛鳥は志希の特異さに興味を持っていたが、エキセントリックな行動の数々はもちろんのこと、どうして飽きたはずの研究を続けているのか、志希を支えるものは、根幹は、動力源はなにか、そして一ノ瀬志希とはなんなのか、興味を持ち続けている。
 ある日突然、志希は研究ができなくなった、何をしたらいいか、どこに行けばいいか、わからないと、飛鳥に、呟いた。瞳は燃え尽きるように、空の青さを忘れたように、俯いていた。飛鳥はどうしたらいいかわからなかった。だからとりあえず志希の担当プロデューサーに連絡して、志希は休養をとることになった。
 
「芸能活動休養するってなると、うん、現状詰むんだよね。だけど働きたくないっ。あたし働き方わかんなーい。そもそもあたしがギフテッドなのがあたしがそもそも社会システムに適応できないだろうという極めて可能性の高いことを証明する材料になるわけで、だからあたしは誰かにたかるしかないんだにゃ……飼っておけないからと飼い主に哀れに捨てられた段ボールにいる小さな野良猫のように……」
「……そもそもなんでボクなんだ。中学生の小遣い程度で、キミの生活は賄えない」
「今日のご飯だけでもいいから~」
「だいたい最初にプロデューサーのところへ行けばいいじゃないか……」
「うーん……」

 飛鳥は志希の渋る理由がよくわからなかったけれど、まだ彼女のところへは行っていない、ということは、志希の反応で、わかった。
 深くは

 

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