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降らない槍の話 ※未完

ここで誰かが産まれるのを、安らかに死ぬのを極力手伝っているだろう、少なくとも、侵略者の襲撃からは。
「息をしやすいまちを造っているに過ぎないんだ」
歩きながら、迅が吐いた白がゆらゆらと溶けるのを嵐山は見ている。冬が終わりそうで、白い息は長くは保たないが、それでも迅の言葉は見ていて飽きなかった。
「俺達が造ったのか?」
「手を加えている、たとえば林檎の木と同じだろ。枝分かれを絞って余計な芽は摘まなきゃいけないし、木は動けないんだ、天候にも出来るだけ対処しないと」
俺達は林檎は食べられないんだけどさ。遠くを見る迅の目を追うと、燃えて死んだように色のない木があった。どこかの民家の梅か何かだろう、いくつも分かれた先に、まるまると重そうな蕾がびっしりと結んでいた。
「けれど木を植えるのはいいことだろう?」
「ボランティアの話?」
「あぁ、責任を持って最後まで、実が落ちて腐って切り倒されるまで、面倒見なきゃいけないけれど。それで少しでも何かあるなら、いいことだと判断する人が居てもいいだろう」
ふぅん、迅が唇を尖らせて聞く。もっとも嵐山にとってもこの手のやり取りは、早く終わらせたいものでしかなかった。
「食べられない林檎の話をするから腹が減ったぞ」
「いいことじゃん、ここで朗報、あと五分もしないで食堂がある」
「流石だ迅!」
「お前、あつあつのカツで舌火傷するかもしれないから気をつけろよ」
「残念だ、カツは食べなければいいだろう」

その日は比較的過ごしやすかった。春先のしぶとい寒さから開放された二人は無事に正午に昼食にありつけたし、警報は鳴らなかった。

その日開かなかった門は、結局その日以来、現れることはなかった。嵐山は変わらず他人のためになるようなことをしていた気もするし、迅が何をしていたのかは全く知らなかった、というのも、門と一緒に迅も消えてしまったかのようだったからだ。
夢の話だ、そう言って迅に

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