ジャンル:刀剣乱舞 お題:女同士の帰り道 制限時間:1時間 読者:144 人 文字数:1060字 お気に入り:0人

思いやりをつむぐ為の話 ※未完

「女人、入山を禁ず。その掟を破ることはとうとう叶いませんでした。姉と妹は山の頂に見える寺を見上げ彼の健勝を祈り、当てのない旅路を進むことになるのです」
「そんな!」
「うわぁ…」

信じられないと呟く前田藤四郎と、両手で目頭を押さえた信濃藤四郎は物語の顛末を聞いてそれぞれに嘆いた。
数珠丸恒次は語り終えた口を湿らすために湯呑みをとる。

「わ、あ、あーってことはそうだよ!もう即物身になること決めちゃったから今生どころか来世もめぐり合えないってことだよね?前田!」
「そうですね…『巡り会いましょう』という約束は果たせませんね」
「ダメだよ!」
「ええ、兄弟との約束をたがえるなんてあまりよろしくありません」
「もうお姉さんの懐に入れないってことじゃん!」
「え」
「寒い日に抱きしめてくれたあの懐の恩を忘れて、全てを捨てて即物身とかちょっと俺許せない!」
「いやその…姉上の幸せを願ってですしそこは…」
「でも住むとこ追いやられてるのに放置だよ?ありえなくない?」
「あっ…うーん;」

物語の主人公を擁護しきれなくなってきた前田は唸ってしまった。
その様子を眺めていた数珠丸はまぶしそうに笑う。

「懐の恩、ですか。確かに大事ですね」
「ですよね!」
「でも、彼は忘れてしまったのだと思います。そのことを」
「え!?」

恩を忘れる、だなんて無情な解釈を数珠丸がしてくるとは思わず、信濃と前田は顔を見合わせてしまう。

「物語に描かれる人々は、信念を忘れずただひたすらに…という人柄が多い中、この話は流されたり誘惑に負けたりと…人の情や欲を多く描いています」
「そういえば、いつもお話してくださるものとは毛色が違うものでした」

つい先日粟田口の兄弟が何人も集まっていた時に聞いた話しは、息子のためにお百度参りする母の話や、寺の経を立ち聞きして解脱した蕎麦屋の話しだったりした。
己の欲のままに終わる話を聞いたのは初めてかもしれない。

「どれが正しい道か。すぐに見つけることが出来なかったのではないでしょうか」
「それにしても、悪い道選びすぎ!暖かい懐を手放すなんて!」
「信濃兄さん…」
「人は揺らぐことがあります」

押し黙る信濃と前田。
言われて思い出す。今日の出陣で采配に失敗した自分たちの主を責めたててしまったことを。

「揺らいだまま何が正解かを決めることはとても難しいことなのでしょう」

数珠丸は

「その答えを見つけるのは己のみ。さあ、主の元へ行きましょう。もう手入れから戻っている頃でしょう」

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