ジャンル:進撃の巨人 お題:苦しみの世界 必須要素:宗教 制限時間:30分 読者:755 人 文字数:759字 お気に入り:0人
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世界を救うのは※進撃夢・ジャン


※夢小説にて理解のあるかたのみどうぞ
ジャン相手、訓練兵2年目。






「この時勢、食糧難や土地の枯渇に苦しいときが続くでしょう。
ですから、壁を讃え、いつか巨人に勝利しマリアを奪還できる日を――!」

「バカバカしい」

非番の日。
街へ買い物へと出たところに遭遇した、ウォール教の司祭の街頭演説を横目に吐き捨てる。
我が家は確かにウォール教である。しかし、私は信者として登録されてはいるものの、祖母が勝手にしたことだ。
小さいころは祖母の言う通り壁は素晴らしいものだと思って来たが、今はそうは思わない。

壁は、壊れる。
人も、簡単に死ぬ。
それは4年前のあの日と2年間の訓練で分かったことだ。

「お前、名簿上だけでもウォール教信者だろ?いいのかよ」

隣にいたジャンも、つまらなそうにこちらを見る。
彼もまた、演説を心底くだらなく、つまらないと感じているのだろう。

「別に、名前だけだし。あんな宗教より、駐屯兵のが役に立つもの」

横から乾いた笑いが聞こえた。
そちらを見やると、彼は司祭に視線を向け口を開いた。

「その通りだ。王政に口出しする権利も得ているようだが、
何もしねえ奴らだけが内地にいる。全く理不尽だよ、この世界は」

「ウォール教があって助けられるのは、洗脳されたうちのばあさんみたいな信者だけだよ」

でもね。

ジャンから目をはなし、前を向きながら繋いだ言葉。
まだ、司祭がよく分からないことを偉そうに語っていた。
何も守れないクセに、口だけは達者だと、思った。

「こんな苦しい世界で、役に立たない宗教は私を救ってくれないけど。
隣に、ジャンがいるだけで私救われてるよ」

そう言ったあと、ジャンは何も言わなかったけれど、
きっと、よく回る口だと思っているに違いなかった。

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