ジャンル:モアナと伝説の海 お題:近い暴力 制限時間:30分 読者:156 人 文字数:674字 お気に入り:0人

【原型蟹】おそろい【タマモア?】

微睡んでいた意識が耳障りでいて心地よい悲鳴でゆらり覚醒した。閉じていた瞼を開けばそこに映るのは見慣れた我が家。眠っていた時に見ていた光景が一昔前の記憶の再生だったと理解するや肺に溜まっていた空気を重っくるしい感情ごと吐き出した。
盛大な溜息につられ欠けた脚の断面が鈍く痛む。とっくに切断された痛みなど感じなくなり、さも無かったのが当然だと有り得ない違和感が長い月日の間に確立されそうになる。実に困った。だが、一本無くとも二本しか脚を持たない種族よりかは不便さを感じない。
砂地に埋もれず地表で体をさらしていたので存分に大欠伸が出来るがあえてしない。静かに息を立て未だ微睡んでいる相手を起こすのは珍しく忍びないと思ったからだ。
大きさが違い過ぎる大蟹の顔に身を預けるように寄り添い眠る人間の少女。呆れるくらい危機感を全く感じさせない寝顔がとても眩しく見続けたい思いが巨大な目玉を眇めさせる。
生き物を甚振り容易くその命を屠ってしまう鋏が人間の真似事染みた動きで少女の体に添えられ更に自身のもとへ引き寄せた。
抱き寄せた振動で少女が身じろぐ。されど、より顔を綻ばせながら再び眠りの世界へと旅立つ。
肌が直接触れ合った箇所から伝わる孕む熱の違い。あたたかな熱がそこに少女がいるのだと、いてくれるのだと教えてくれる。

大蟹にしては柔らかな視線で少女を見詰め続け、自身もまたもう一度微睡もうとその瞼を閉じた。



凶鋏の影から覗く少女の左足。すらりと伸びた足の膝から下、引き千切られたように痛々しく切断面から血がじくじく滲み白い砂に落ちては固まっていく。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


見つかりませんでした。

チクチク目打ちの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ポケットモンスターBW お題:大好きなぬくもり 制限時間:30分 読者:13 人 文字数:1019字 お気に入り:0人
すっかり温くなったジュースの缶を両手で握りしめ俯き項垂れる子供を見下ろす内に此方の溜飲が下がるというもの。叱られた子供よろしく肩を竦め時折上目遣いで様子を窺う様 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ポケットモンスターBW お題:今日の妻 制限時間:2時間 読者:10 人 文字数:2359字 お気に入り:0人
忘れたことが分かるならまだいい。忘れたというのを理解できているから。問題は忘れたこと自体忘れてしまって分からなくなってしまうこと。きっと今自分の身に起きているこ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ゼルダの伝説 お題:哀れな祝福 制限時間:1時間 読者:77 人 文字数:1126字 お気に入り:0人
そう遠くない、なるかもしれない未来。と、いったところでそれが一体何百年、何千年後なのか、もしかしたらすぐ近い未来なのか、はたまた別次元の過去なのか分からない。皮 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ONE PIECE お題:栄光の殺し 制限時間:30分 読者:180 人 文字数:487字 お気に入り:0人
どこまで本気で、どこまでが冗談なのか。ふざけているとしか思えない行いは常に割り切っていなければ振り回されるのがオチだ。今更ながら掻いた胡坐の中で高いびきをして眠 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:黄色い接吻 制限時間:30分 読者:58 人 文字数:627字 お気に入り:0人
くすみ切った白い夢がひたひた足音を立てやってくる。熱が入り過ぎて役になり切っているのか。それとも別の何かが憑依して体を操り心を支配しているのか。撮影の合間。次の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ポケットモンスターBW2 お題:栄光の殺し 制限時間:30分 読者:65 人 文字数:1226字 お気に入り:0人
朝露滴る緑の絨毯が屋根一面を覆い隠し、朽ちるか朽ちないかの瀬戸際で鬩ぎ合っている石柱の間を潜り抜け、昔は人の活気で賑わっていただろう廃れた町並みを歩く。耳を澄ま 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:遠いガール 制限時間:30分 読者:77 人 文字数:604字 お気に入り:1人
白い手袋が頬を包み撫ぜる感触はどちらかと言えば嫌いじゃない。少し毛羽立った布地が耳の縁をなぞる。こそばゆくて首を竦めようとすればその隙間に白い手袋が先回りして肩 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:振り向けばそこに深夜 制限時間:1時間 読者:87 人 文字数:908字 お気に入り:1人
足元で蠢いていた黒い靄がビルの感情に共鳴して彼に群がり纏わりついた。憎悪、怒り、果たせなかった無念が糧となり勢いを増した黒い靄が白銀色の衣装を真逆の色で覆い隠す 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:約束のネバーランド お題:彼が愛した快楽 制限時間:1時間 読者:69 人 文字数:1109字 お気に入り:0人
変わり映えのない日々、手応えの全くない日々をたった一瞬で塗り替える鮮烈と期待に心が躍る。突如現れた一人の子供。その的確な指示が手緩い狩猟の終わりを告げる。待ち望 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 お題:清い壁 制限時間:30分 読者:108 人 文字数:709字 お気に入り:1人
糞尿が入り混じった汚水の匂いと屍肉が放つ腐臭のブレンドは一度服に染み着いたら中々取れない。触っただけで火傷するネバネバした糸に触れぬよう一定の距離を保つ。一本で 〈続きを読む〉