ジャンル:黒子のバスケ お題:やわらかい広告 制限時間:15分 読者:131 人 文字数:1146字 お気に入り:0人

目立つ場所につけましょう(緑赤)

ジャバウォックとリベンジマッチをする時のチームに加わってほしいと連絡を受けた時、間髪あけずに承諾した俺が二言目に告げたのは他に誰を呼ぶのかということだった。厳密には一人の男の参加についてだ。そう、遠距離恋愛をしている恋人、緑間真太郎だ。

緑間ほどの優れたシューターとなれば当然声がかかっており、また百々で練習を行う一週間は景虎が用意した宿舎に全員で泊まると聞いた時には思わず笑みを浮かべたほどだ。
練習は大事だ。
それは言うまでもないことだ。
だが年相応な健全な肉体をもつ男子高校生たるもの、恋人を前にしてなに思わずにいられるわけがない。

「抱くわけがないだろう、なにを言っているのだよお前は」

ダメもとでエッチしたいと緑間に持ちかけた結果は惨敗だった。少し手や口でするだけ、というのも却下。緑間いわく歯止めが利かなくなるから、と変なところで自信満々に言われてしまっては俺もそれ以上はねだれなかった。

「わかった。赤司、ではキスにしよう。それならいいだろう」
「ほんと!?」

珍しい緑間からの提案に俺は嬉々として頷いた。それから俺たちは毎晩、寝る前にこっそりキスをした。唇に、額に、手の甲に。十分近く舌を絡め合わせて緑間にやりすぎだと止められるまで。あるいは緑間が首元に顔をうずめ俺がそろそろ変な気分になってしまうと止めるまで。


顔を上げた緑間がうっすら笑っていることに俺は気づいていなかった。





ジャバウォックとの試合は一点差ながら無事勝利を収めることができた。
試合後、ナッシュが話しかけてきた。英語で言葉を交わす。
意外なことにまた勝負しろと申し込まれ、俺はもちろんと返事をする。
と、ナッシュはしばし俺から視線をそらし俺に向かって言った。
「まさかアカシが意外と女遊びが派手だとはな」
「なんのことだ?」
俺の言葉にナッシュは意外そうな顔をし、それからにやりと笑って自身の首を指さした。
「キスマーク、目立ってるぞ。誰かの所有物なんだな、アカシは」
やや下卑た笑みを向けられ、俺はナッシュに怒鳴るべきだったのだろう。
しかし動揺した俺は緑間のもとへと行った。
この痕とつけた張本人のもとへ。

「緑間!! 目立つところにキスマークをつけるなとあれほど言っただろうが!」

緑間の背後から俺は叫んだ。具日にはしっかりとタオルを巻いて。
緑間が振り向いた、その先には――インタビューに答えていたのか、マイクと、カメラがあったのだ。

「どういうこと?」
「キスマーク?」

ざわつく中で緑間がすっと近寄り、俺のタオルをはぎ取った。



「ついでに宣言しておくが、俺のだ」


勝利した瞬間と同じくらいの歓声が、俺たちを包み込んだ。



このばか、覚えていろよ。

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