ジャンル:モブサイコ100 お題:早すぎた円周率 制限時間:30分 読者:267 人 文字数:1355字 お気に入り:0人

霊律 霊幻視点 ※未完

「例えば授業のカリキュラム……学習指導要領だっけか? あの辺ってのはさ、それぞれちゃんと意味があって定められているものなんだよ。順を追って習っていくのが大事だとか、こどもの身体機能に合わせて設定してるとかそんなとこ。ほら、足し算が理解できてから初めて掛け算が理解できるようになるし。掛け算が理解できた後じゃないと割り算は分かんないだろ? 足し算引き算の後に掛け算飛ばして円周率を求めよーとか言われたって、そもそもの公式が理解できない。学習するには早すぎんだよ。だからな、そうやって物事には順番があるし、順番が定められるには意味がある。分かるか?」
「ええ、その例えは理解できます。それで?」
「あーだからな。人間関係にも順序ってやつが……」
「それとこれとは関係ないでしょう」
 平日の夕方、帰宅する子供や家路を急ぐサラリーマンのざわめきが遠く響く中で俺は弟子の弟に押し倒されていた。霊とか相談所の床で。
「ていうか、モブは」
「兄さんは部活の皆さんとご飯に行くそうです」
「へえー。芹沢は」
「下ですれ違いましたが、今日は学校の皆さんと勉強会だそうですよ」
「成る程な。それで、律くんは」
「あなたに、告白しようと思いまして」
「そーかそーか。え、なにそれ」
「僕は霊幻さんのことが好きです」
 一回り以上年下の子供に、しかも男に告白されるなんて想像もしていなかった。馬乗りにされた状態でというのも想定外である。
「いや、嫌われてるだろうなとは思ってたけど、え? マジで?」
「本気ですよ。僕、冗談とか嫌いですし。何のためにあなたの上に乗ってると思ってるんですか」
「いやそこは……首でも絞められるのかと」
「……お望みなら、そうしますけど?」
「いやいやいや望んでない。断じてそんな願望も性癖も無い」
「そうですか」
 律が溜め息を吐いた。下から見上げる影山律という景色もなかなかに珍しいが、そもそもこうして至近距離でこの顔を見ること自体が滅多に無い。伏せると案外長い睫毛だとか、西日に照らされる整った顔立ちはちょっとした芸術品のようである。
「あなたがノーマルな趣味で良かったです。さすがに、そこまでは勉強してないので」
「は?」
 俺の疑問を無視して、律は顔を近づけてきた。小さく音を立てて唇が触れる。
「霊幻さん、好きです。大好きなんです。だから、霊幻さんを僕にください」
「…………俺はモノじゃないんだけどなあ」
「知ってます。だから、今日だけでいいんです。明日にはいつも通りに戻りますから」
「だからさあ、律くん」
 俺は溜息を吐いた。抱き着くように俺の胸元へと顔を伏せた律の表情は見えない。
「順番が違うんだよ」
「……ごめんなさい」
「謝ってほしいんじゃなくてさ。告白したんなら、返事を訊くのが先なんじゃねえの?」
「返事なんて……どうせ、断るつもりのくせに」
「勝手に決めんなよ」
 のしかかる律の背中を撫でた。多少の重みは感じるものの、想像よりもずっと軽く小さい。中学生はこんなにも華奢なものだったか。
「俺も律くんのことずっと好きだったんだって言ったら信じるか?」
「いえ信じられないです」
「お前な……」
「でも、信じてみたいです」
 伏せていた顔を上げて律は笑った。泣き笑いのような

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:モブサイコ100 お題:未熟な克服 制限時間:30分 読者:147 人 文字数:597字 お気に入り:0人
誰にだって苦手な物はある。それはもちろんこのいつも偉そうにしている詐欺師も例外ではなかったようだ。「エクボ、は、早く!」 机の上で膝を抱えるその姿と、震える指 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:モブサイコ100 お題:たった一つの愉快犯 制限時間:30分 読者:236 人 文字数:1199字 お気に入り:0人
机の中にチョコレートが入っていたので、昼休みこっそり食べた。変な味だと思ったらそれはカレールーで、僕は思いっきりお腹を壊した。「バカかお前は」「だって、今日は 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:モブサイコ100 お題:天国の逃亡犯 制限時間:30分 読者:305 人 文字数:823字 お気に入り:0人
「律は天国とか地獄って信じる?」「どうしたの兄さん、いきなり」金曜日の夜ごはん前のテレビタイム、という状況はそんな話題を振るのにふさわしいとは思えなかった。だか 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:火野村は喪女脱却したい ジャンル:モブサイコ100 お題:かたいあそこ 制限時間:30分 読者:1330 人 文字数:1132字 お気に入り:0人
「おいちょっと待て」「あんだよ律ちゃん。急に怖い顔すんなよ」「これで平気な顔していられるか、なんだこのお題!いいかげんにしろ!」「かたいあそこ……うわあ」「僕に 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:火野村は喪女脱却したい ジャンル:モブサイコ100 お題:純白のサラリーマン 制限時間:30分 読者:615 人 文字数:1059字 お気に入り:0人
げほ、と醜い咳をする。ぜえぜえと息をして、俺はそいつの顔を見上げる。「師匠、」なんで来たんですか。そう言うそいつは泣いていた。泣いているのに、なんで、とか、下 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:モブサイコ100 お題:女の愛人 制限時間:1時間 読者:51 人 文字数:2196字 お気に入り:0人
「自殺した?」 静かな相談所内に、霊幻の声が響いた。 受付に座っているモブは、読んでいた漫画(霊幻に借りているもので、最強無敵のヒーローが主人公のバトル漫画だ) 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:モブサイコ100 お題:同性愛の反逆 制限時間:15分 読者:133 人 文字数:390字 お気に入り:0人
反逆の狼煙をあげろ。「なぁ、エクボ。俺がお前の事好きだって言ったらどうする」 詐欺師らしく読めない表情で放たれた言葉に顔を顰める。暇つぶしの冗談にしては悪質で 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
ようやく ※未完
作者:匿名さん ジャンル:モブサイコ100 お題:最強の敗北 制限時間:15分 読者:383 人 文字数:611字 お気に入り:0人
「負けた…?」机の上に雑多に散らばったトランプは、その戦いが如何に激しいものだったかを静かに物語っている。応接机の向こう側の少年、いや、正確にはもう少年ではない 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:火野村は喪女脱却したい ジャンル:モブサイコ100 お題:彼と小雨 制限時間:15分 読者:712 人 文字数:500字 お気に入り:0人
小雨だった。傘を持っていない。僕は昇降口で立ち止まった。どうしようかと30秒ほど悩んで、走ろうと決心した。よし、と駆け出そうとしたときだった、後ろから名前を呼 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:火野村は喪女脱却したい ジャンル:モブサイコ100 お題:日本式の彼氏 制限時間:15分 読者:1820 人 文字数:449字 お気に入り:0人
「うっわ似合わないですね師匠」「うるせえ」まるで若い落語家のような出で立ちの師匠を僕は笑った。1月某日、師匠がそんな格好をしているのは、もちろん仕事のためだ。ま 〈続きを読む〉

ろと@1/27東7W22aの即興 二次小説


ユーザーアイコン
ダグキリ ※未完
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:でかい任務 制限時間:30分 読者:24 人 文字数:1192字 お気に入り:0人
普段は地道な捜査が多いこの特殊部署も、たまには大きい案件もある。例えばそれが以前あったような市長候補の人質誘拐事件だったり、エスペランサのアジト襲撃だったり、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:軽い曲 制限時間:30分 読者:35 人 文字数:1188字 お気に入り:0人
「そこのお嬢さん。リクエストは?」「えー俺ぇ? んーじゃあ何か明るいやつ! ぱーってハッピーになれそうなの! ていうか俺お嬢さんじゃねえよ」「了解です!」 なん 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
デリミラ ※未完
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:彼女が愛した何か 制限時間:30分 読者:36 人 文字数:1252字 お気に入り:0人
「何が好き?」「将来の夢は?」「これからやりたい事は?」 そんな風に誰かから訊かれる事は、これまでの人生で数多くあった。転々と変わるアルバイト先で、少しでも仲良 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:意外!それは百合 制限時間:30分 読者:28 人 文字数:1188字 お気に入り:0人
「ユリってさ、やっぱり百合の花が好きなのか?」「……名前に入っているから?」「うん。やっぱり名前に入ってるものって目につきやすいし、人からもよく貰ったりしない? 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:疲れたピアノ 制限時間:30分 読者:35 人 文字数:1170字 お気に入り:0人
ピアノの旋律が遠く聞こえる。人々のざわめきと、煌びやかなイルミネーションも建物の隙間から見えた。おそらく、どこかでクリスマスパーティーでも行われているのだろう。 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:10の水たまり 制限時間:30分 読者:31 人 文字数:1241字 お気に入り:0人
昨夜遅くから降り始めた雨が今日の昼にようやく止んだ。とはいえ、空は分厚い雲に覆われたままで、ふたつの太陽からの光は弱く遠い。いや、ひとつはそもそも太陽ですらな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:恥ずかしい血痕 制限時間:30分 読者:35 人 文字数:1522字 お気に入り:0人
「ううーん……いや、でもなあ……」「おはようございま……どうしたの? デリックさん」「ああ、ミラ。おはよう」 いつも通りにバーの扉を開くと、店長は頭を抱えて唸っ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:3月の虫 制限時間:30分 読者:32 人 文字数:1076字 お気に入り:0人
例えばこの少しばかり小さくて、誰よりも明るく輝くこの相棒が何の変哲もない人だったとしても。多くの人がそう誤解するように、ただ頭が悪いだけの人物だったとしても。 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
鍵が壊れた話 ※未完
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:純粋な話 制限時間:30分 読者:36 人 文字数:1490字 お気に入り:0人
確か、世間話の一環だったのだ。いつものように客のいない店内で、他愛のない会話をしていた。そんな時間も自分は結構好きだし、穏やかな時間という物は悪くない。そんな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
マクユリ ※未完
作者:ろと@1/27東7W22a ジャンル:DD! お題:壊れかけのクリスマス 制限時間:30分 読者:40 人 文字数:1083字 お気に入り:0人
少しだけ、気が早いけれど。メンテナンスで家を空ける前にクリスマスの飾りつけをしようと提案したのは私の方だった。「良いね。今日は買い物する予定だったし、新しくで 〈続きを読む〉