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【美作と田所】ケーキを焼きましょう

寝る間も惜しんで打倒薊政権掲げた反逆者達は今宵も各々の刃を研ぎ磨き夜が更けていく――。
と、言えば響きもいいが実際のところ色物曲者達が連帯感を高めるため多種多様の料理し合っては食べ比べ、時にはいざこざも起き賑やかさには事足りない状況が続いていた。

半ば混沌が常在する自由極まりない空間という名の調理場。
その銀色の世界に大柄でドレッドヘアーが特徴的な美作と小柄で素朴な田所が隣り合う形で料理を作っていた。ただでさえ威圧的な視線と体格を持つ美作が隣にいれば田所はさぞビクついていると思いきや真剣な面持ちで素材の下ごしらえをしていたりする。
きらめく汗の粒。息を弾ませ次の作業へと進める田所を美作は手元を止めず横目で見遣っていた。
「(よしっ。次は――)あれ?」
踵を返し後方に用意していた材料を取ろうとした瞬間、田所の視界と足元がぐらつく。意思とは関係なく天井が映り込み、しかも遠ざかっていく。如何にか態勢を立て直そうと近場の調理台に手を伸ばしたところで掴み損ねた手がボウルなどの料理器具を派手に落とすだけだった。
スローモーションで動く世界。自分もボウル達も硬い床落ちて豪快な音を立てるのだと自棄に冷めた思考が田所の頭を埋め尽くす。
しかし、田所もボウル達も硬い床に落ち音を立てるどころか、そもそも床に落ち倒れることはなかった。



「っと。大丈夫か」
太く逞しい腕は抱かれるだけで安心感を誘い。田所を抱き留めていないもう片方の手には落ち損ねたボウル達を器用に掴んでいた。
混濁した田所の頭が思っていたことを舌先に乗せ言葉にする。
「…?美作くん、…林檎、コンポート……」
「普通俺のことより自分のこと心配するもんだろ」
溜息混じりにボウルを調理台に置き、何やら美作が此方の様子に気が付いた幸平達に何か言っているようだが田所の耳には届いたが終ぞ理解はできなかった。
林檎の甘い香りがしみ込んだ美作の両腕が軽々田所を抱き上げる。未だ現状を把握しきれていない田所は上気した顔で小首を傾げるばかり。
「ちぃとばかし我慢してくれよ?このまま運んでいった方が早いからな」
「うん…、ありがとう、……美作くん……」
極力負担を掛けぬよう、されど気持ち駆け足で料理場から移動する美作に田所は力ない笑みを向け。緩やかに瞼を閉じた。

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