ジャンル:東方Project お題:マイナーな天国 必須要素:書類 制限時間:15分 読者:140 人 文字数:778字 お気に入り:0人

マイナーな天国


「マイナーな……天国?」

今日もいつものように竹林の中を散歩していた私は、とある一つの紙束を拾った。
表紙にそうデカデカと記されたその一冊の資料は、随分とボロボロだ。
察するに、昨晩ここへ迷い込んできた外の人間が、慌てて落としていった物だろう。

「どれどれ……?」

私はその場に腰を下ろすと、ぼんやりとそれを開いてみた。

『貴方も行けるかも知れない!もっともマイナーでありながら、もっとも究極な極楽浄土!』
「……ふむふむ」

どうやらその冊子は何かの旅行案内のようなだが、どうにも胡散臭い。

『方法は簡単!皆が知ってるあの樹海の中で、指定の地点まで自力で歩いていくだけ!時が来ればやがて貴方も向かう事が出来るでしょう!』
「なにそれ、自殺でも促してるかっての」

バカバカしくなりながらも、鼻で笑ってページをめくる。

『その極楽は、様々な姿形をした少女達が暮らす、夢の理想郷!懐かしの日本の原風景が広がるその場所で、ゆっくりと憩いのひと時が過ごせます!』
「はっ、そんなとこ、馬鹿な男しかいかないでしょうね。暮らすだけでも大変なこことは大違い」

やがてぱらぱらとページをめくっていった私は、最後の注意書きに目を向けた。

『尚、帰りは保証できません』
「ははっ、面白い事言うわね。天国に行って日帰りしようなんざ、出来るなら私は往復旅行してるよ」

とうとう馬鹿らしくなった私は、その冊子を燃やしてしまった。
その紙は非常に脆く、直ぐに灰となって風に漂い、竹林の中へと消えて行った。

「しっかしこれを落とした奴も災難なものでしょうね。天国どころか妖怪だらけの魔境に来る事になっちゃうなんて」

私は立ち上がると、軽く尻を叩いてから、その場を後にした。

そもそも死ねない私にとって、どんな極上の場所であろうと、天国などとは無縁なのだから。

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