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鶴さにドライブデート ※未完



「これが……?」

よくエアコンの効いた車内、わたしの端末の画面を食い入るように見詰めている鶴丸。車内には微かなエンジン音に混じって懐かしいピアノの音が響いている。画面の奥でそれを奏でているのは、十数年前の幼いわたしだ。

「これが、きみなのか」

目をパチクリさせて動画に見入りながらぶつぶつ呟くと、運転席に座る彼は遂にシートベルトを外した。

「まあ、そうだね」

わたし、昔ピアノやってたんだよね。ドライブ中の他愛もないお喋りが、用も無いコンビニに駐車させるほど鶴丸を突き動かしてしまったらしい。鶴丸は非常に興味深そうに動画を眺めている。それあとで送ってくれとか言い出しそうだなあ。

「可愛いなあ」

本心から思わずこぼれたみたいな声色が非常に照れくさい。昔の話なんてするんじゃなかった。

「つ、鶴丸。いつまで見てるつもり?」
「はは、これじゃあきみは退屈か」
「ええ、お陰様で」

金の瞳がちらりとわたしを捉えた。そしてにやりと笑ってシートベルトに手をかけた。

「仕方ないな、そろそろ行くとするか」









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