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菓子の行方

【味覚の話】

有碍書の浄化作業は帝國図書館分館の仕事の中でも最も重要な部類に入る。
高村光太郎は自分達文豪を指示する特務司書の少女に紅茶とお菓子を出した。今は第一会派の潜書中だ。

「どうしたの?」

「……何でも」

潜書先は山月記だ。彼女が言うにはどうも文豪達のレベルが一定に達さないと行けないらしく
どうするかといえば日々鍛錬らしい。出した紅茶を飲んで彼女が眉を上げた。

「淹れたのはウヴァだけど」

「ミルクティーにしても美味しいですよね」

「牛乳入れるかな」

「このままで」

彼女は笑顔を浮かべる。紅茶の葉やお菓子は飲食室に置いてあるものを出してはいるがいつの間にかアレは
補充されているのだ。謎である。
特務司書の少女が帝國図書館の敷地外から滅多に出ることはないのは皆知っている。

(どうやってコレは補充されているんだろう……)

高村の疑問だった。



「<女王>。いきなりお菓子買ってこいとか言ったから適当に買ってきたんだけど……」

その疑問が解けたのは夜のことだった。
帝國図書館分館の管理者である少女とその封印者と自称する青年が現れたのだ。彼等は彼等で図書館を
アップデート、直すらしいのでこれから作業のようだが、心配なのか他の文豪達も居る。高村もある意味ではそうだ。

「もしかして、君が、ここのお菓子やお茶を」

「適当に共有分は買ってるよ」

彼らしい。

「司書さん、ウヴァのフレーバーが強いのを苦手にしていたから」

「……店員のおすすめをとりあえず買ってきてるからな。あれ」

ウヴァは紅茶の葉の一種だ。渋めというかミルクティーにしたりすると美味しい葉だが大まかに言うと二種類あり
ウヴァフレーバーという独特の匂いが強いかそれ許ないかの葉に区分される。
前者は苦手な人は苦手なのだ。

『出されればとりあえず食べたり飲んだりするから。あの子。とりあえず胃に入れるレベルだと何でも入れるし』

「それ、無理をしてないかな」

飲食は重要だ。
気をつけていなければいけない項目である。加護者の方は黒いテディベアのぬいぐるみを抱えて言っていた。

「好み、いまいち解らないんだよな」

『そうねぇ。あの子、言うときは言うけど言わないときは言わないし』

「君は好みの方、知っているよね」

高村は加護者に話を振る。加護者はええ、と話、

『それなりに』

「教えて欲しいんだ。僕も探るようにしているけれどね。司書さん、これからもっと負担がかかるだろうし、かけてしまうだろうから」

高村は言う。
加護者は黒目で高村の方を見て

『解ったわ』

と答えた。
高村としては彼女に残念な経験は余りして欲しくないのだ。


【Fin】

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