ジャンル:文豪とアルケミスト お題:残念な経験 制限時間:4時間 読者:127 人 文字数:1134字 お気に入り:0人

菓子の行方

【味覚の話】

有碍書の浄化作業は帝國図書館分館の仕事の中でも最も重要な部類に入る。
高村光太郎は自分達文豪を指示する特務司書の少女に紅茶とお菓子を出した。今は第一会派の潜書中だ。

「どうしたの?」

「……何でも」

潜書先は山月記だ。彼女が言うにはどうも文豪達のレベルが一定に達さないと行けないらしく
どうするかといえば日々鍛錬らしい。出した紅茶を飲んで彼女が眉を上げた。

「淹れたのはウヴァだけど」

「ミルクティーにしても美味しいですよね」

「牛乳入れるかな」

「このままで」

彼女は笑顔を浮かべる。紅茶の葉やお菓子は飲食室に置いてあるものを出してはいるがいつの間にかアレは
補充されているのだ。謎である。
特務司書の少女が帝國図書館の敷地外から滅多に出ることはないのは皆知っている。

(どうやってコレは補充されているんだろう……)

高村の疑問だった。



「<女王>。いきなりお菓子買ってこいとか言ったから適当に買ってきたんだけど……」

その疑問が解けたのは夜のことだった。
帝國図書館分館の管理者である少女とその封印者と自称する青年が現れたのだ。彼等は彼等で図書館を
アップデート、直すらしいのでこれから作業のようだが、心配なのか他の文豪達も居る。高村もある意味ではそうだ。

「もしかして、君が、ここのお菓子やお茶を」

「適当に共有分は買ってるよ」

彼らしい。

「司書さん、ウヴァのフレーバーが強いのを苦手にしていたから」

「……店員のおすすめをとりあえず買ってきてるからな。あれ」

ウヴァは紅茶の葉の一種だ。渋めというかミルクティーにしたりすると美味しい葉だが大まかに言うと二種類あり
ウヴァフレーバーという独特の匂いが強いかそれ許ないかの葉に区分される。
前者は苦手な人は苦手なのだ。

『出されればとりあえず食べたり飲んだりするから。あの子。とりあえず胃に入れるレベルだと何でも入れるし』

「それ、無理をしてないかな」

飲食は重要だ。
気をつけていなければいけない項目である。加護者の方は黒いテディベアのぬいぐるみを抱えて言っていた。

「好み、いまいち解らないんだよな」

『そうねぇ。あの子、言うときは言うけど言わないときは言わないし』

「君は好みの方、知っているよね」

高村は加護者に話を振る。加護者はええ、と話、

『それなりに』

「教えて欲しいんだ。僕も探るようにしているけれどね。司書さん、これからもっと負担がかかるだろうし、かけてしまうだろうから」

高村は言う。
加護者は黒目で高村の方を見て

『解ったわ』

と答えた。
高村としては彼女に残念な経験は余りして欲しくないのだ。


【Fin】

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:文豪とアルケミスト お題:楽しい爆発 制限時間:30分 読者:45 人 文字数:737字 お気に入り:0人
遠くから、きゃーっ、と誰かが叫ぶ声が聞こえた。それも複数。ただその声音は、切羽詰まった助けを求めるようなものではなく、元気で楽しげなもの。それなら気にしなくても 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者: ジャンル:文豪とアルケミスト お題:穏やかな体験 制限時間:1時間 読者:64 人 文字数:877字 お気に入り:1人
紅茶を上手に淹れることに成功した。ミルクは冷蔵庫から出して暫く常温に置いたもの。ビスケットは角の菓子屋の上等を買っておいた。昨晩降った雨が嘘のように良く晴れた朝 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:水鏡 ジャンル:文豪とアルケミスト お題:犬の国 制限時間:30分 読者:48 人 文字数:2203字 お気に入り:0人
「何だってこんなことになったのか」「わ、わかんない……」男は途方に暮れていた。自分は成す術もなく中庭の芝生に横たわており、息子はその隣でおろおろと父を眺めるばか 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:文豪とアルケミスト お題:これはペンですか?違うわ、それはパラダイス 制限時間:15分 読者:50 人 文字数:859字 お気に入り:0人
「んー……これ何て読むんだぜ?」 特務司書が務める国定図書館の中でも、この図書館は異質だ。もちろん、文豪たちは今日も元気に潜書に励み、執筆活動に勤しみ、笑いが絶 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:文豪とアルケミスト お題:ゆるふわなうどん 制限時間:15分 読者:63 人 文字数:802字 お気に入り:0人
ここは食堂。文豪達が並んで食事を受け取っている。「わぁ~~、今日のご飯はおうどんだ~~!!」 南吉が嬉しそうに言葉にした。「うどんか……。二日酔いにはもってこ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
怖い話の代償 ※未完
作者: ジャンル:文豪とアルケミスト お題:黒尽くめの妹 制限時間:15分 読者:69 人 文字数:745字 お気に入り:0人
「ねぇねぇ八雲さんっ、怖いお話聞かせてほしいな」 南吉と賢治は目を輝かせながら、小泉八雲に問いかける。「こわい……話、ですか??」 突然の振りに驚いた八雲は、再 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
冬の話(芥藤) ※未完
作者:おとない@本買わない ジャンル:文豪とアルケミスト お題:女同士の秋雨 制限時間:30分 読者:104 人 文字数:693字 お気に入り:0人
お題無視「君も、物好きだね」「そっくりそのまま返してあげるよ」はぁ、と吐き出した息が白かった。寒さで赤くなった鼻と指先を気にするように触りながら、隣で紫煙を燻ら 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:小夜子 ジャンル:文豪とアルケミスト お題:箱の中の弔い 制限時間:15分 読者:62 人 文字数:5480字 お気に入り:0人
普段使われている丸テーブルがいくつか置かれ、ある程度の広さとにぎわいをもつ文豪食堂とは別の、どうやって来たのか忘れるくらい奥まったところの、忘れ去られた元食堂の 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:小夜子 ジャンル:文豪とアルケミスト お題:自分の中の勇者 制限時間:15分 読者:66 人 文字数:460字 お気に入り:0人
勇者は常にその手に剣(つるぎ)を握っているものだ――。その本はそのような書き出しで始まっていたように思う。さてその剣とは如何様なものか。現代において剣とは、なに 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:文豪とアルケミスト お題:穏やかな悪人 制限時間:30分 読者:225 人 文字数:1022字 お気に入り:0人
水面が揺れる。透き通った水の、その色が、音も立てずに揺れている。ともすれば、凪いでいる。蓮のよく似合う静かなみずうみが、瞼に隠された。一秒と立たずにまた姿を現 〈続きを読む〉

秋月蓮華の即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:テニスの王子様 お題:小説の汁 必須要素:哲学的な思想 制限時間:15分 読者:41 人 文字数:742字 お気に入り:0人
(オリ設定キャラが居るよ)【いつものようにぐだぐだと】聖ルドルフ学院男子寮にて不二裕太がリビングルームにやってくると、男子寮の管理人がソファーに座って、小説を読 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:名探偵コナン お題:調和した真実 必須要素:豚肉 制限時間:2時間 読者:61 人 文字数:2386字 お気に入り:0人
(オリキャラ居るよー。夢主は金田一と探偵学園の世界出身)【日常に落とし込んだこと】夕方、勤務地である喫茶ポアロのドアベルが鳴り、客が入っていたことを高遠雪姫は察 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:テニスの王子様 お題:簡単な祖母 必須要素:3000字以上 制限時間:30分 読者:48 人 文字数:923字 お気に入り:0人
(オリ設定キャラ居ます)【お婆ちゃんとの話】「観月くーん、宅配便来とるよ。君の実家から」日曜日の朝、聖ルドルフ学院の男子寮のリビングルームで朝からパンケーキを食 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:刀剣乱舞 お題:裏切りの笑顔 必須要素:3000字以上 制限時間:1時間 読者:47 人 文字数:3342字 お気に入り:0人
【とある宗教の撲滅】明石国行は決意した。必ず、必ず、この宗教は消し去らなければならないと。「……ヒツキさん……」「主、おはようございます」審神者のプライベートス 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:しんけん!! お題:緩やかな失踪 必須要素:化粧水 制限時間:2時間 読者:45 人 文字数:1891字 お気に入り:0人
(刀匠いるよー)【緩やかに、緩やかに】斎庭白秋はこの屋敷町では地位としては上位に入るというか、真剣少女のお守り役とも取れる刀匠だ。刀匠ではあるが、真剣少女通しの 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:血界戦線 お題:出来損ないの小説家 制限時間:30分 読者:64 人 文字数:1644字 お気に入り:0人
(オリキャラ居るよー)【ライブラのとある日】その日、レオナルド・ウォッチがライブラの執務室に入るとソファーでエルセリーザ・ディライトが仰向けに寝そべりながら小説 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:戦国BASARA お題:疲れた、と彼女は言った 必須要素:美容整形 制限時間:1時間 読者:80 人 文字数:867字 お気に入り:0人
(オリキャラ居るよー)【綺麗になるために】「疲れた」「本っ当にすみません!! 椿さん!」大阪城。城下にある古い神社にて島左近はこの神社の主である御巫椿に謝った。 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:真・三國無双 お題:正しいお尻 必須要素:村上春樹 制限時間:15分 読者:49 人 文字数:359字 お気に入り:0人
(現パロで晋面子)【あうあわない】「鍾会様」とあるクラスにて帰ろうとしていた鍾会に会いに来たのは梁紫緒、鍾会の家の居候だ。ある日突然、兄が連れてきた少女だ。教室 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:テニスの王子様 お題:淡いぷにぷに 必須要素:100字以内 制限時間:2時間 読者:64 人 文字数:129字 お気に入り:0人
【ふじゆうたのおやつ】(たいとるぬいて100文字以内)冷蔵庫に自分用とでかでかと書いておいてあった紙箱を不二裕太は手に取ると中身を皿に移した。「ババロア」人気店 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:秋月蓮華 ジャンル:テニスの王子様 お題:12月の税理士 必須要素:スケベ人間 制限時間:1時間 読者:103 人 文字数:2621字 お気に入り:0人
【冬の日に君と僕は】U-17強化合宿に招待された氷帝学園中等部三年、忍足侑士は手伝いとして招集された中等部二年のアディシア・スクアーロを探していた。「忍足先輩。 〈続きを読む〉