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炭酸水は青春未満(あつトド)

「松野って大学に行きたかったの?」
「なんで?」
「いや……わざわざ大学生だとか詐称するくらいだし、本当は大学でやりたい事あったのかと思って」
「別に。キャンパスライフってものに対するあこがれは今でもあるし、女子大生って可愛いから好きだけど勉強が特別好きなわけじゃないよ。行きたい大学があった訳でも、やりたい事があった訳でもない。それに……本気で望めば、多分大学くらい行かせてもらえたと思う」
 地獄の足枷たる五人の悪魔も、僕が本気でやりたい事については多分何も言わないのだ。両親だって、それが勉学ということであれば息子の一人くらい大学に通わせようとしただろう。それをしなかったのは、単に僕自身に根性や情熱ってものが無かっただけなのだ。惰性で生きてきた僕にとって煌びやかなキャンパスは憧れであるものの、似つかわしくないということだってよく分かっている。
「そんなに良いものでもないと思うけどね。女子大生も、キャンパスライフも」
「持つ者には持たざる者の気持ちが分からないんだよ」
「そうかな。松野だって、大して思い入れもないくせに」
「まあね」
 カシスソーダをひとくち流し込む。炭酸が口の奥で弾けた。僕の視界に入らなかった青春は、こんな味だったのだろうか。
「……憧れは憧れのままで、胸に留めておいた方が良い事もあるんじゃないかな」
「なにそれ」
「見たことも触れたこともない松野にとって、大学って存在は真っ白できらきらしてるんだろ? 現実を知ってる俺には多分見えないものが、松野には見えてる。多分それは願っても得られやしないものだからさ。松野のその憧れって感覚は、大切にとっておけば良いと思うんだよね。現実を知るのは簡単だけど、現実に憧れるのってなかなか難しいことだから」
「ふうん……」
「俺が持ってるものを松野は持ってないけど、松野が持っているものは俺にはどう足掻いても手に入れられない物なんだってことだよ」
「…………ものは言いようってこと?」
「本心だよ」
 段々とカシスソーダの炭酸は弱まっていった。泡が弾ける感覚も僅かにしか感じられない。
「あつし君が飲んでたそれ何?」
「シードルだよ。なくなるから次頼むけど、松野は何か飲む?」
「カンパリソーダ」
「わかった」
 飲み干したグラスの底で、小さく残った泡の欠片が弾けて消えた。

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