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シミリ ※未完

その嗅覚に感心してしまうのはいつものことで、大ちゃんは、違った、青峰君は辺りを憚らず言った。
彼らが集まると、周囲の視線は集中する。もっとも、それはきーちゃんの影響だった。バスケ部に入った、というだけで、部活の見学者はそれまでの3倍に増えた。というか、それ以前はほとんどいなかった。部活を見学しようとする子なんて、都市伝説だろうと思ったくらいで、野球部やサッカー部には、ちらほら、憧れの先輩がいる子が観に行っているという話を聞いた。けれど、そんなことをしてしまえば皆に知られてしまい、そのうちに、何あの子、後輩の癖に調子に乗っているんじゃない?みたいなことを言われ始めてしまう。調子に乗っているのではなく、その姿を一目みたいという気持ちからの行動なのに、どうして他人はそういうふうに捻じ曲がって解釈してしまうのか。人の心は本当に難しい。そんなわけで、部活を見学するというのは、かなり勇気のいる行動だった。しかし、きーちゃんの影響力は勇気がなくてもその行動をさせてしまう、集団心理があった。芸能人パワーというやつだ。赤信号、みんなで渡れば怖くない。一人二人なら多大な勇気がいるけれど、大勢になればそれほど勇気は必要ない。数は力なのだ。
見られることに緊張していたバスケ部の面々も、慣れてしまえばどうということもなくなり、食堂での昼食タイムも、部活の時と同じようにリラックスしていた。私はそれほど離れていない場所に座っていたのだけど、皆がそこに座っていることに気づいていた。ここで彼らに声を掛けようものなら、変なやっかみを買う。わかっていたので、彼らに気づかれないようにしていた。同じ部活なのだから、声を掛けるくらい、別に不自然でもないことなのに、女子は本当に難しい。
そういやさーテツ、こないだエロい本読んでたよな
(・・・何を言ってんのアンタ!!!
耳に飛び込んできたセリフに私は固まった。そして、脳内で叫んでいた。
かなり語弊があると思うんですが。君が覚えているというのと、君がそういう話題を出したということは、映画の歴史の話ですか?
テツ君の静かな声がした。
そうだっけ?

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