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【P道】みらいにっき

「大きな休みが取れたらどうしたい?」

俺の言葉に、道流が手に持っていたグラスをテーブルに置いて、ううんと首を捻った。
俺としては酒の席のちょっとした雑談のつもりだったのだが、意外と道流は真剣に考えるタイプだったらしい。
床に転がった日本酒の瓶を眺めて暫く待っていると「そうっすねえ」と道流が口を開く。
アルコールのせいでやや潤んだ目が、此方を見た。
どきり、と心臓が跳ねる。

「師匠と」
「うん」
「どっか遠出したいっす」

そう言って、道流はへらりと笑う。
いつもはしゃきっとした凛々しい顔立ちが、今ではアルコールの力も手伝ってだらしない。
うん、可愛い。

「俺と?」
「師匠と出かけたら、きっとどんなところも楽しいっすよ」
「はは、なんだか照れるわ」

俺はにやけがとまらず、道流と同じようにだらしなく笑う。
嬉しい、嬉しすぎる。あと道流が凄く可愛い。

「仕事で回ったところを、師匠ともう一回行ってみたいっす」
「ほお」
「仕事の時に回りきれなかったところとかを、師匠と巡ったらなんだか楽しそうっす」

へへ、と道流が笑う。
酒のせいなのか、それとも照れているのか。
顔がほんのりと赤く染まって、何とも愛おしく感じる。
いや、元々彼は可愛いのだが。

「んで、巡ったところの感想なんかを一つ一つ書いて」
「うん」
「一生大事にします」
「はは、なんだそれ」
「大切にします」

だって師匠との思い出っすからね。
などと、道流はまだやってもいないことを楽しげに話す。
どこか遠くを見ながらそう語る彼の瞳は、夢の中を揺蕩うように蕩けていた。

「…良いなあ、それ」
「でしょう?」
「うん、すごくいいと思うぞ。なあ、もし本当に出来たらさ、それ読ませてくれよ」
「ん、良いっすよ!」

道流が子供みたいに笑う。
いつかそんな日が来るといいな、と思いながら、俺は再び酒に口を付けた。

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