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【恭二とみのり】モブ

カットの声がかかって、地に倒れ伏した俺は目を開いた。
飴で湿ったコンクリートの上。頬に小石が喰いこんで落ち着かない。
スタッフの「OKです」という言葉に、身体を起こした。
「じゃあ次、公園のシーンに移ります」
台本片手にそう告げたスタッフの言葉に、それぞれ役を与えられたキャストが移動していく。
その多くは俺と同じく脇役で、フォーカスされることのない役どころばかりだ。
俺は立ち上がり、膝についたゴミを払う。
俺のやるチンピラは、確かもう出番がないんだったか。
お疲れ様です、と頭を下げながら邪魔にならなそうな場所へとはける。
「恭二」
名前を呼ばれ立ち止まる。
振り返るとみのりさんが大きく手を振っていた。
みのりさんも、確かカフェの店員役をやってたんだったか。
「お疲れ様です」
「お疲れ様。恭二の出番は終わり?」
「はい。まあ、主人公に殴り倒されるチンピラ役、でしたから。元々そんなに出番はないし…」
はあ、と息を吐くを、みのりさんが笑って俺の肩を叩く。
「でも始めて演技をしたにしては良かったんじゃない?殴られ方、凄く良かったよ」
「それ、褒めてるんすか?」
「褒めてる褒めてる」
モブにしてはカメラに映る時間も多かった方だろう。
みのりさんにそう言われると、そうだったかもしれないと思い始める。
単純だろうか。
「や、でも感激だよね。こういう場に出させてもらうなんてさ」
「まあ、そうっすね」
「監督がさ、言ってたんだよ。「君らみたいなモブがいるから主演が映えるんだ」ってね。そう言われたら、なんかすごいやる気が出ちゃって」
「………」
「いい経験になったよ」
みのりさんが満足そうに笑う。
アイドルとして売り出されたばかりの俺たちではあるが、少しづつ成長していっている気がしないでもない。
「こういう仕事」
「え?」
「こういう演技の仕事、もっとないかプロデューサーに聞いてみようかな…」
まだまだ未熟ではあるが、これはアイドルとして成長する一歩なのだろう。
遠く向こうにいる主人公たちを見ながら、ぼんやりとそう思った。

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