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ブラックカルデア(ほぼ実話)

「ったく、どこまで人使いの荒いマスターなんだ、締切が近いと言っているだろう!」
「こう連れまわされては体力が持ちませんなぁ」
小説家というやつは、文字を書くだけではなく、口でも文章を垂れ流し続けずにはいられないのか。
私は小さくため息をつく。
一緒にレイシフトする相手を選び間違えたかな、とも思うけれど、今回はアサシンが相手なのだから仕方ないだろう。
途切れることなく文句を言い、隙あらば手を抜こうとするあまりのやる気のなさに、一緒に来てくれたメディアの目が吊り上がり始めている。まずい。

「よし、今回きっちり仕事してくれたら、明日から2週間の休みを差し上げましょう!」
「本当か?」
「本当ですか?」

私の提案に、小説家2人の声がハモる。

「本当です。カルデア内で一番静かな部屋もつけましょう。…仕事した、と私に認めさせたらね」

ちらり、とアンデルセン・シェイクスピアの視線が交錯する。
お前はどうする?と出方を探りあっている目だ。
ああもう、面倒くさいなぁ。さっさと始めてよ!!

「それとも、もう戦えない状態なら、ナイチンゲールさんに診てもらおうか?」

それがダメ押しとなった。
数秒前とは打って変わってやる気をみなぎらせた2人は、相変わらず息をするように不満を口にしながらも、次々と敵を撃破していく。
あんな2人に負けてはいられないとばかりにメディアもバンバン前に出てくれたおかげで、史上最短でカルデアに帰還することができた。

その日、あと2度ほど周回に付き合ってもらったのだけれど、「休みは『明日から』って言ったよね?」との言葉にしぶしぶでも付き合ってくれるあたり、優しいというかチョロいというか。
それでも、やることが終わって「お疲れ様でした!」と告げた時の2人の目の輝きを見ると、たまには休みをあげなきゃなぁ…過労死寸前まで連れまわすのは控えよう…と少し反省したのだった。

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