ジャンル:アイドルマスターシンデレラガールズ お題:昨日食べた事故 制限時間:30分 読者:21 人 文字数:888字 お気に入り:0人
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(シュガミン)

「……おはよ」
「んん……おはようございます」
 目の前に、はぁとちゃんの顔がありました。メイクも落とさずに眠ったから、下まぶたにマスカラの繊維がついています。そういえば、歯磨きもしませんでした。はぁとちゃんの息と同じぐらい、ナナの息もお酒くさいでしょう。お互い、アイドル失格です。
 深いため息が勝手に出ました。くさかったらいけないなと、慌てて手のひらでおさえました。
「……ふふ」
 メイクはよれよれでも、しっかり上を向いたまつげの下。いたずらっぽい目で、はぁとちゃんはナナを見ています。
「ねえパイセン、覚えてる?」
 すぐに昨夜のあのことがフラッシュバックしました。残ったアルコールでガンガンする頭がいっそう痛くなります。
「お、おっ……」
 覚えていないわけがないじゃないですか。
 昨日のお仕事はさんざんでした。撮れ高は上々です。ただ、ロケの見学に来ていたスポンサーが本当に散々でした。アイドルは嫌いだと吐き捨てて、言いたい放題。だったら見学なんか来てんじゃねえよ、とはぁとちゃんが☆をつけるのも忘れて激怒していました。ナナはひたすらに悲しかった。自分が十七歳であることも忘れて、はぁとちゃんのおうちでハイボール缶をいくつあけたのかも分からないぐらいにあけてしまう程に。
「アイツ、嫌いだとか言いつつ帰り際にはぁとのおっぱい触ったからね」
「ひどい……」
 床にパーティー開けして置いたポテトチップスをつまもうと、ふと視線を落とすと、オフショルダーのニットの隙間から谷間が覗いていました。ああ、これが。あんなやろうに。
「ナナも触ります」
「は?」
 だって、無性に悔しかったのです。
 気がつけば、ナナの両手はやわらかいそれを包んでいました。
「ま、いいけど☆はぁともやり返すし」
 やり返されて、やり返して、というのがえんえん続き、疲れ果てて眠ったのでした。
「お……」
 そのとき、床のポテトチップスが目に入りました。衝動的に、ナナはそれを口にしました。
「覚えてません!」
 昨夜の出来事は、ポテトチップスと一緒に、食べてしまったことにするのでした。
 

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