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【リチ→ビル】一番の場所

君がそれでいいって言うならそれで構わない。なんて言うと思ってんの?冗談じゃない!
こっちの気持ちなんか考えないで振り回すだけ振り回して。いざ、自分のことになると呆気なく投げ出す。そっちがそう来るならこっちだって考えがある。
腹立たしいかな。君を直接殴り飛ばそうって気にはならない。その綺麗な顔をボコボコに出来ればさぞスカっとするだろうな。当分の間、興奮して眠れないくらい!気持ちがスカっとするの間違いなし!
別に君の可哀想な顔が見たくないわけじゃない。馬乗りになって見下ろし先の君が泣いて懇願して止めてって――いや嘘。見たくない。そんなの見たくない。確かに殴ってる最中はアドレナリンばんばん出て気分がハイになってるさ。だけど、ふと冷静になって見下ろしたら情けない顔して泣いてる君が、……ないか。力不足の相手如きに君は決して屈しない。屈するものか。
だからしない。やらない。できっこない。

なあ、知ってるかビル?
こっちが毎度どんな気持ちで君の隣を歩いてるって思ってんの?知らないよね。だって言ってないから。
ふざけ合ってもみくちゃになって。ちょっと勇気を出して君にハグしたところで真面目に受け取ってもらえない。そりゃそうさ、ふざけてる時にやってんだからその延長線上だって思うだろ普通。
すぐ間近でスタンとエディも一緒に馬鹿やってふざけてて、そんな中どさくさに紛れてのハグ。臆病者と罵っても構わない!さあ罵ってくれ!実際本当のことだ!
「リ、リッチー。は、はなせよ」
軽めのプロレス技を掛ければ冗談交じりにビルが腕を叩いてくる。ちょっと緩めて離す素振りをして再び技を掛け直す。
予想通りビルはまた笑いながらタップする。
「ギブ、ギブだ。リッチー」
あまりしつこ過ぎるのは趣味じゃない。完全に解いて変わりに肩を組んだ。ビルの力のない拳がぐいぐい胸に押し付けられる。
「おやおや?ギブアップ早いんじゃないビル?」
「き、きみの腕が、キまってく、くるしかったんだよ」
「お褒めに預かり光栄だね。今度はしっかり落としてあげないとなあ?」
「返り討ちに、しししてやる」
見つめ合って笑い合って。やや前を歩いていたエディに呼ばれて駆けて行く君。僕の腕が君の肩から落ちて力なく下がっていく。
ぶらさがった手のひらをグッと握りしめた。チクリと痛んだ胸をわざと張って誤魔化す。そして、いつも通りくだらないことを言いながら後を追っていけばいい。何事もなかったみたいに振る舞えばいい。
だけど、どうしてかな。たまに君はやって欲しい事を始めから知ってるみたいにやってくれる時がある。今まさにそう。



小走りで戻ってきて肩を組むビル。顔を覗き込んで微笑むビル。極めつけは超至近距離で名前を呼ぶもんだから、ほんと僕じゃなかったら今頃ヤツが持ってる風船並みに顔が真っ赤になって大変なことになってる。
いや~ほんと僕で良かったよ。良かった良かった。
「リッチー?か、かお赤いけど、だい、大丈夫?」

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