ジャンル:黒子のバスケ お題:きちんとした、と彼は言った 制限時間:15分 読者:140 人 文字数:827字 お気に入り:0人

きちんとしたバスケ、とは。





 きちんとしたバスケがしたい、と彼は言った。聞いたときは、きちんとした、とはどんなバスケなのだろうと思った。真面目な、でも、勝てる、でも、チームプレーの強い、でもない、きちんとしたバスケ。きちんと、とは、どこを? 基礎をきちんとするのだろうか。部活動をきちんとするのだろうか。上下関係をきちんとするのだろうか。それとも、ルールをきちんと守る? なにもかもがはてなだらけな中で、でもきっと“きちんと”というからには間違ったことではないのだろう、と確認することもなく頷いた。僕もそうですよ、と。そうすると彼は安心したように、ありがとう、と言った。本当に、心の底から安心したような笑顔だった。――少しだけ、心苦しかった。
 自分はきちんとしたバスケはしたことがあっただろうか。そう考え始めると、決してそうではないな、と結論付いた。だって自分はイレギュラーな存在だ。パスをつなぐだけの役割なら、まあいるかもしれないが、ボールを殴るようにパスを回し、全くシュートを打たず、そしてその存在が知られることがない。そしてなにより、今の自分の目標は、自分が勝ちたいと思う原動力は、とても利己的で汚いものだ。ただバスケがしたい、バスケが楽しい、から来ている勝ちたいという思いではない。それもあるけど、それ以上に違うな、と思う。きちんとしているか、と言われたら、きちんとはしていないだろう、としか答えられないと思った。こんな自分が、きちんとしたバスケがしたい、と言った彼の想いを敵えることはできるのだろうか。
 不安になって、でも聞けなくて、悶々としたまま過ごした。ずっと、ずっと。解決したのは何でもない部活後の時だ。部長から少しだけ、中学時代の話を聞いた。彼の中学時代のバスケ部の話。あまり部員に恵まれず、思うようなバスケができず、不完全燃焼のまま過ごした3年間。それを聞いて、彼の“きちんとした”がとても小さくて、素朴で、あまりにも当たり前なことで。少し悲しかった

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