ジャンル:Re:ゼロから始める異世界生活 腐向け お題:暴かれたこだわり 制限時間:1時間 読者:32 人 文字数:1036字 お気に入り:0人

素直な行動【スバオト】

 ふいに言われた言葉だった。
「お前って、たまーに俺の方ジッと凝視することあるよな」
 自覚がなかった為、僕は驚く。
「そうですか?」
「そうだよ。こうなぁ、ジーっと見てな、目が合った時には逸らすんだ」
 ナツキさんの話を聞いて、僕は自分の行動を思い返してみる。確かに、最近ナツキさんばかりが目に入る気がした。
「言われてみれば……」
「なに、お前。俺のこと好きなの?」
「寝言は寝て言ってくださいよ。誰が貴方なんか。それに僕も男で、貴方も男でしょう?」
「冗談に決まってるだろ。そこまで言われると、ガラスのハートが傷つくぜ」
「どの口が言ってんですか」
 それにしても不思議な話だ。何故ナツキさんの方ばかり見てしまうのだろう。気を引くような魅力があるとは思えない。目と髪の色はやや特徴的だが、それまでだ。凶悪な面構えではあるが。
 すると今度はナツキさんが、僕の方をしげしげと見つめてきた。鋭い視線と目が合い、僕はふいに顔を逸らす。
「ほら。また逸らす」
「うるさいですねぇ。そんなふうに睨まれたら、誰でも目を逸らしますよ」
「ぐっ……言ってはならねぇことを……!」
 軽口で返して、僕は小さく息を吐いた。先ほどの視線を思い出し、顔が熱くなる。何だか、脈も速くなった気がした。
「お前、顔赤いぞ。熱でもあるのか?」
 僕の異常に気付いてか、ナツキさんが顔を覗かせる。僕は慌ててナツキさんを押しのけた。
「大丈夫です。平気ですから」
「本当かぁ?」
「ほっ本当ですから!」
 強く言い返せば、ナツキさんも大人しく身を引いてくれて、僕はホッとした。
 それにしても、身体が熱い。一体、自分はどうしたのだろうか。これじゃあ、まるで初恋の猫の時みたいで--
「…………あっ」
「ん? どうした?」
 僕の声にナツキさんが反応するも、それどころではない。
 まさか。まさか。
 内心で否定するが、どうにも心当たりが多過ぎる。僕はナツキさんの方へと視線を向けた。
 心配しているのか何なのか、ナツキさんもこちらを見ており、また視線が合う。しかし、その視線は先ほどと同様のはずなのに、先ほどよりもよく見えてしまい--
「オットー?」
「あ、えっと……」
 いつものように視線を逸らす。変わりない行為のはずが、今は少し違う。
 いつもの瞳が、髪が、声が、表情が--全てが愛おしくて。
「どうしよ……」
「何が?」
 どうやら僕は貴方が好きなようです。



 --なんて、伝えられない。

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