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最後の文「目の前の老婆を見遣りながら」

「おばあちゃん! 昔話きかせて?」
「そう、あれは私が生まれるよりも前のことじゃった……」
「生まれる前のことなのになんで知ってるの?」
「有名な話だからじゃよ」
「ふうん?」
 ティンクは床に寝そべって、足を落ち着くなく上下させる。暖炉の空気がティンクとその目の前で椅子に腰かける老婆に当てられていた。
 ティンクは5歳ほどのこどもの姿をしていたが、この老婆よりも長く生きていた。老婆はその事実を知らない。
「むかしむかし、ひとりの女の子がおった。女の子は親の言いつけで、街に布を売りに行くために、森を歩いておった。女の子はひとりで、それはそれはおっかなびっくりした様子で暗い森を歩いておった」
「暗い森が怖かったの?」
「それもそうじゃろうが、女の子は家を出る前に、ある言い伝えを聞いてしまったんじゃよ。妖精の言い伝えをな」
 老婆はわざとらしく椅子のまま身を乗り出す。
「ひとりで森に入ると、妖精さんに食われてしまうという言い伝えじゃ」
 ティンクは自分が人間の女の子を食べる様子を想像して、眉をしかめた。確かに人間の肉は美味しいが、やせ細ったこどもを食べてもあまり食べた気はしてこない。それにこどもは妖精の姿が見えることが多いから、抵抗されるおそれも大きい。自分なら女の子はわざわざ食べないだろうな、とティンクは考えた。目の前の
 

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