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愛すべき馬鹿。

「ローズヒップは何をしているのかしら?」
「……私には分かりかねます」

アッサム様がポツリとつぶやきます。私達はテーブルに座り、ローズひっぴさんが紅茶を入れるのを待っているのです。

そのローズヒップさんはふりふりとお尻を振りながら紅茶の準備をしています。鼻歌まで歌って、非常に楽しげな雰囲気です。

「お湯は、沸かしていないわよね?」
「アイスティーというわけでもなさそうです」

がっちゃがっちゃとなにかをしている音だけは聞こえますが、その手元はローズヒップさんの背中で見えません。

目隠しをされているというのはなんだか非常に怖いですね。

ローズヒップさんが「私、良い事を思いつきましたの!ぜひともお二人にも私の入れたお紅茶を飲んでいただきたいですわ!」なんていうのでついてきたのですが、今思えばどうなるかくらい簡単に予想がついたでしょうに。なんでこんなに簡単にほいほいとついてきてしまったのでしょうか。

「ねえ、オレンジペコ。ローズヒップが持ってるアレ……」
「私には何も見えません。ええ、コーラのペットボトルなんて見えませんとも」

ローズヒップさんが、ぷしゅっと、赤いキャップをあけ、そしてそのままティーポットに黒い液体をとくとくと注いでいきます。

あれ、コーラですよね?

今ローズヒップさんが入れているのって、紅茶のはずですよね?

「お待たせいたしましたですわっ!」

ローズヒップさんはお盆の上にそのポットと、三つのティーカップを載せてやってきました。

「私の自信作ですの!」

ローズヒップさんは自慢げにカップを並べます。

「ねえ、ローズヒップ。さっき、なにやら黒い液体を注いでいたように見えたのだけれど?」

ローズヒップさんは、良くぞ聞いてくれたとでも言わんばかりの笑顔を浮かべます。

「この間実家に帰ったとき、うちのお兄様と一緒にココスに言ったんですの。それで、ドリンクバーで遊んでる時に気づいちゃったんですわ」

ああ、まあ、ローズヒップさんなら確実にやりますよね。

「ローズヒップティーにコーラを混ぜるとめちゃくちゃうまいんですの!ぜひともお二人にも味わって欲しくて、ずっと研究していたんですわ!」

ローズヒップさんはなぞのドリンクをカップについで行きます。

「私の自信作ですの、さあ、召し上がれですわ!」




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