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いつか有り得たかもしれない未来

※ゲーム本編前
※さんすた前提サン←アル
※ちょっと暗いかも

「アルフィー、試薬、ここに置いておくぞ」
「あ、ありがとう」

他人の目が気になって気軽に外に出られなくなってから、研究に必要なものも、日常生活に必要なものも、全部サンズが持ってきてくれるようになった。一度、どうしてそこまでしてくれるのかを聞いたことがある。答えは、この研究所が大切な場所で、ここで行われる研究は自分の生きる意味と言ってもいいものだから、と。

わたしは、前任者のガスター博士のことを知らない。ただ、残された報告書や数々の研究資料から、わたしには比べようもないくらい優秀な科学者だということは分かった。必死に資料を読み込んでも、理解出来ないことがまだまだ沢山ある。それから、ガスター博士のことを語るサンズの目には、隠しきれない思慕が浮かんでいることも分かっていた。

ある時、ある事に気が付いた。研究資料に残された、不自然な文言。興味本位でそれを解読してみれば、そこには懺悔が綴られていた。ガスター博士による、サンズへ当てた懺悔。ただ、この研究資料はサンズの専門外で、彼が決して立ち入らない箇所にあった。つまり、サンズにあてられて書かれたものではあるけれど、これは牽制だった。彼の後任となる研究者。つまり、わたしへの。

「アルフィー、今手が空いているなら、一杯やろうぜ」
「ええ、ぜひっ!」

研究者という観点で見れば、わたしはガスター博士にはまだまだ追い付けない。サンズとの関係だって、ただの友人でしかない。けれども、もう既にいないガスター博士と違って、わたしにはまだまだ時間がある。いつか、どちらもガスター博士に追い付いて、そして追い越してみせる。そう思ったところで、ふと、知らない声が響いた。

『その葡萄はすっぱいよ』

何もかも見通しているようなその声に戦慄した。わたしが目指さなきゃいけないものは、随分と高くて遠い。

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