ジャンル:メギド72 お題:栄光の錬金術 制限時間:30分 読者:216 人 文字数:1733字 お気に入り:0人

わらしべ長者!

「おっ、ラッキー」
 森の中で幻獣を倒してさて一息、といったところで、ソロモンはふと小さなキノコを見つけた。気が付けば素材をポケットにしまい込むのも長旅の中でもう習慣となっていた。それもどうかとは思うが。
 そのことをすっかり忘れて、アジトに戻ってきたところだった。シャックスがうろうろとソロモンの周りをうろついていた。
「モンモン、モンモン、なんかいいもの持ってない?」
「ああ……そういえば持ってたな」
 シャックスはきらきらとしながら何かを待っている。”贈り物ちょうだいオーラ”だ。長旅で、だいぶ読み取れるようになってきた。
 シャックスはまだ分かりやすいほうだが、最近はウェパルやガープといったやや気難しいメギド達が何かそわそわしているのもわかるようになってきた。
(俺も成長したってことだな)
 ポケットからキノコを取り出すと、シャックスはぴょんぴょんと跳ね始めた。
「やった~やった~、ありがとありがと!」
「そんなに喜んでくれると嬉しいな、拾い物だけど」
「これ、すっごい高いキノコなんだな~」
「えっ、そんなにいいやつなの?」
「返してほしい? ほしい?」
「ぐっ……いや、あげたものだし」
 正直惜しいわけではないが、撤回するほどでもない。
「感心感心! んじゃ代わりにこれあげる~」
 そういってシャックスが取り出したのは、なんだかちんまりとした葉っぱである。
「葉っぱ? 気持ちは嬉しいけど」
「見かけで判断しちゃダメダメ! これもハーブだよ!」
「怪しいやつ、ではないよな。もしかしてすっごくいいやつなのか?」
「ううん! どこにでも生えてるよ~! 腰痛肩こりによく効くんだなこれが」
「あ、そうなのか」

 受け取ったハーブをポケットにしまい込み、すっかり忘れて外をぶらついていると、宿から出ていくバルバトスを見かけた。
「バルバドス、どこかに行くのか?」
「ああ、ちょっと薬草を探していてね」
「薬草? ケガでもしたのか?」
「いや、俺じゃない。宿の主人が腰を抜かしちゃって、治療に必要なのさ。腰痛肩こりに効くとかなんとか」
「もしかして……これか?」
 ソロモンは懐からはっぱを取り出した。
「! それだ。どうしたんだ?」
「いや、偶然シャックスからもらっちゃってさ」
「ありがたいな。すぐに渡してこよう」
 宿の主人はぺこぺこと頭を下げ、お礼にと大量の肉をよこした。
「肉か。なんだか、はっぱで貰っちゃうのは悪いなあ」
「狩りで余っちゃったっていうわけだから、遠慮なくもらって置いたらいいんじゃないか? まあ、もっと欲しがる奴がいる気がするけど」
「たっだいまー」
 ちょうど食べ盛りの赤毛の少年。泥まみれのモラクスが戻ってくる。続いてガープも帰って来た。大量の野菜を持っている。
「どうしたんだ、それ?」
「畑手伝ってたらもらってさ。でも俺は肉のほうがいいんだよな」
「俺はいらんといったが、ヴィータどもに押し付けられた」
(受け取るあたり人が良いよなあ)
「交換するか?」
「へっ?」

 モラクスたちと交換して、手持ちのものが野菜になった。肉から野菜になったことを考えると、順調にランクアップ、しているわけではないが。(幻獣の被害による)ここのところの野菜の高騰を考えると、得しているのかもしれない。
(このままだと、もっといろんなものと交換できるんじゃないか?)
 皆を喜ばせるのも、ちょっと楽しくなってきたところである。
 ソロモンの読み通り。宿の外でウェパルがなぜか酒を持っていて、野菜が酒になる。酒はブネが欲しがっていた。それがパンになり、マルコシアスが飢えた人たちへのパンを探していた。何も持っていなかったので、それまでだ。

「なんだ、みんな結局……」
「こうなるんだよな」
 晩飯の支度をしようと集まると、各々が手に食べ物を持っていた。モラクスは肉だし、ウェパルは野菜。マルコシアスは残ったパンを持ってきた。
「なんだよ、アニキたちもかよ」
「良い酒は隠し味にいいんだなあ、これが」
「やっぱりみんなで食べたほうがおいしいからね~!」
「あ、そのキノコ」
「結局、みんなの腹に入るってわけだね。めでたしめでたしだ」

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