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みんなで復興作業

「たーおーれーるーぞー!」
 巨木に斧をガツンと差し込んだモラクスは、ぐらぐらと揺れる樹を蹴り飛ばして落下地点を定めた。もともと互い違いに入れられていた切れ込みに沿うようにして、丸太は狙い通りにどうと倒れる。
 村人が感嘆の声を上げ、拍手さえするものもいたので、モラクスがへへんと頬を紅潮させる。
「さすがだな、モラクス!」
「で、あんたは見てるだけなわけ?」
 ウェパルに言われて、ソロモンは慌てて束ねた枝を持ち上げる。
「いや、そんなことは。ちょっと大変そうだったから指輪で手伝ってただけで……運ぶのはちゃんとやるよ。というか、あの、ウェパルは……」
「何?」
 さぼってたんじゃないのか。言いかけてやめる。
「別にさぼってたわけじゃないわ。ちょうどよい水場を探してたのよ。いくつか見つかったわ……」
 問いかけを飲み込んで、正解だった。ソロモンはほっと胸をなでおろした。
「ブネブネ~、その木、スッカスカだからダメダメ~!」
「違いがあんのかよ」
「見て見て~、虫が食べちゃってるんだな、これが」
「マジか? マジだな」
「……おおう、キノコはっけーん! どいてどいて!」
「……ったく、見直したと思ったらこれだ」
「さぼってるといえば、あの吟遊詩人はどこ?」
「”力仕事は向いてないから、村で準備してる”だってさ」
「私たちがこんなに苦労をしているというのに……サボりは悪ですよ!」
「いや、あいつのおかげでほとんど面識のない村にも歓迎されてるっていうのも事実だ」
「ま、村に戻ってみて何も支度してなかったら、……ね?」
 ウェパルが冷たい笑みを浮かべる。
「パルパル、怖い!」
「おい! 急に倒すな! 間抜けなヴィータが下敷きになったらどうする」
 作業に巻き込まれないように、村人たちをさりげなく一歩下げていたのはガープだ。
「あれみたいに合図しろ」
「いくぞ~!はらーーーへったーーー!」
 モラクスがまた楽しそうに木を切り倒し、叫んでいる。
「うるせえな……ったよ、やればいいんだろう、やれば」
 ブネが愛刀を構えて、なぎ倒す。
「酒ー!」
「真面目にやれ!」

***

「えへへ……大量大量~!」
 一通り作業を終えて町へ戻ってくる。シャックスはにこにこと嬉しそうに色とりどりのキノコやら、わけのわからない草を抱えている。
「おっ、ちょうどいい籠を持ってたんだな。ってそれは……」
 シャックスが器にしていたのは、ひっくり返したガープの盾だった。
「おい、俺の武器はそうやって使うものじゃない。誇りをかけて仲間の命を守ってきた盾だ。返せ!」
「ちゃんと洗って返すよ返すよ~、モンモンが」
「ええ、オレ!?」
「……汚れを残すなよ」
 村の入り口で、バルバドスが一同を迎える。
「やあ、お疲れ様」
「飯の準備はできてるんだろうなぁ?」
「当り前さ。熱々、とまではいかないけど、風呂の用意もあるよ」
 バルバドスはめいめいが運んできた材木やら肉やらを見てひそやかに舌を巻いた。いくつかの中に、恐ろしい力でなぎ倒されたらしきものや、不自然に焦げ付いたものや、一撃で屠られたイノシシもあった。通常の人間にはとうていありえない跡だ。
(力は正しいことに使えってね)
 俺は間違ってないと思うけど。そう思いながら一同を案内した。

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