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【カルジュナ】ショタスナイパーxボス6

カルナの言葉は、何故かすんなりと私の中に着地した。

「行くぞアルジュナ」
「……せめて、年上として敬う態度を、と叱りたいところですが、今はやめておきましょう」

私は屋敷の隠し扉を開け、そこから武器を取り出す。更に奥にあった小さなドアを蹴破れば、そこには隠されたガレージがあった。これはカルナも知らなかったようで目を丸くして私の後をついてくる。

「運転までは習っていないだろう」

私の言葉にむっとした様子のカルナではあったが、すぐに頷き、助手席に乗り込んでくる。ドライブだな、という言葉は聞かないこととした。

「カルナ、これから先、私と共に来るのであれば、貴様はもう子供ではないぞ」
「アルジュナよ、オレが一度たりとて子供扱いを望んだことがあったか? オレが望むのはお前の剣であり弾丸であるオレだ」
「……見上げたこと」

アルジュナが運転席に乗り込むと、カルナがぐっと顔を近付けてくる。反射的にその唇を手のひらで覆えば、む、と不服そうな声が漏れる。

「映画ならばここが盛り上がりのキスシーンだ」
「いらぬ知識ばかりが増えているな。ラブシーンは恋人同士で行うべきものだ」
「問題ない。明日にはそうなる」

ふん、とカルナの言葉を鼻で笑い、助手席へと押しのけた後、私はアクセルを思い切り踏み込み、まだ半分程度しか開いていなかったガレージを突き破る。その衝撃に、シートベルトを着用していなかったカルナの身体が数センチメートル浮いたようだった。

「私は歩合制を採用している。つまり、働きに応じて報酬を変えるということだ」

私は自分で自分の言葉を疑いながら、しかしカルナが、過ぎ去っていく風の音に紛れる私の声を必死に拾おうとしていることを分かっていて続ける。

「私の恋人の座を埋めたいというのなら、それに見合う働きをしろ」

傲慢な物言いに、ふふ、と思わず笑い声が零れた。カルナはすぐに「承知した!」と声を張り上げていたが、私はそれを気にも留めなかった。
アクセルを踏み込む。流れていく景色も、夜空の星々の遠さも、ハイウェイの煌々とした明かりたちも気にならなかった。私はこの時、カルナのことを、何故だろうか、本当に子犬のようだと思っていた。それは私のことを親か何かと勘違いしていると思っていたこともあるし、ただ拾っただけの私に忠誠を誓おうとしている可笑しさによるものでもあったし、私を恋人と扱いたいと勘違いしていることも含めて、それらが全部、奇妙な行為として映っていたのだ。人間性よりももっと、純粋に本能的な何かとして、私の脳はカルナを分別していたらしい。

指定された埠頭にたどり着いたときも、私は畏れを感じていなかった。一人で来いとは書かれていなかったけれど、まさか年端も行かぬ子供を連れてくるとは思っても居なかったのだろう。面食らった大男たちが私を指差して笑ってくる前に、カルナはオープンカーの後部座席に機関銃を設置し、躊躇なく引き金を引いた。
私が車のアクセルを踏み、左右へブレながらハンドルを切ると、それに合わせてカルナが、どこに隠れていたのかと思われるような輩までを撃ち抜いていく。

「慈悲をやろう。せめて苦しまずに」

告げるカルナの指は、やはり一寸の戸惑いもなく引き金を引いていた。

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