ジャンル:東京喰種 お題:楽しい寒空 制限時間:2時間 読者:36 人 文字数:1636字 お気に入り:0人

【オリキャラ】LOVELESS序章

なぜ人は愛という見えないものに動かされるのだろう。
誰にも見えないのにそこにある。逆に愛を囁いているのにそこにない。

ーー愛とは一体何なのだろう。愛とはどこから生まれてどこへ行くのだろう。



ーーーおい、聞いてるのか?敬悟(ケイゴ)?」
僕の名前が呼ばれて意識が戻る。考え事をしていたようだ。


「え?すいません平野上等!何の話でしょうか?」
「ったく…」
僕とバディを組んでいる平野慎吾(ヒラノシンゴ)上等捜査官は少し不機嫌そうに続けた。

「最近20区で赤ん坊が捕食される事件が立て続けに3件起きてる。20区は一応俺たちの担当だからこの案件が回ってきたって話だ。ちゃんと聞いとけ。」


不機嫌そうでもちゃんと説明くれるあたり、平野上等は新人の僕にも優しく接してくれていると思う。

今度はちゃんと聞いていたことをアピールするためにも僕はいくつか質問をすることにした。


「赤ん坊だけを狙う喰種…ってことでしょうか?それともたまたま赤ん坊の捕食だけが見つかったとか?もしくは複数の喰種による別の事件でしょうか…」

「いや、これがな。鑑識から回ってきた情報によると、現場と仏には喰種の痕跡が残っていなかったらしい。だが間違いなく『捕食』されていた。歯型が一致したことから単独の喰種による犯行だろう。」
「……。」


僕は考えを巡らせる。気になることはいくつかあるのだが、状況がイマイチ飲み込めない。
だから一番確認しておきたいことだけ、平野上等に聞く。


「平野さん、現場と遺体から喰種の痕跡が見つからなかったとおっしゃいましたよね?」
「あぁ。そうだ。」


「…人間による犯行の可能性はありますか?」


「……」

平野さんの顔が少し曇る。どうやら上等の考えとは違ったようだ。

「……ん、まぁその可能性は無くはないだろう。だが…低い。」

平野さんは質問の意味を分かってくれたようで、真剣な顔で続ける。


「赤ん坊は食われていた。人を食う人がいないとは言わないが、人を食う人じゃないものの方が数は多いだろうからな。」

「まぁそうでしょうね…。食人をする人間よりも喰種の方がこの街にはたくさんいるでしょうね。」

そうすると、不可解なことがある。と思っていると僕が口にする前に平野さんが答えてくれた。


「まぁ、おそらく喰種の痕跡が無かったのはだな。ホシが喰種の特性を出せないほど未熟ってのが俺の考えだ。抵抗できない赤ん坊を狙っているところを見る限りだがな。上からも喰種による事件ってことで進めろってことになってる。」

「なるほど…。」


「しかし、俺の勘だが理性的で頭が回る。恐らく、親の目を盗んで赤ん坊を誘拐している。そして場所を移して捕食しているだろう。さらにホトケを別の場所に遺棄したと考えている。遺棄した場所が捕食現場じゃなければ痕跡もほとんど出ないこともわかっているんだろう。」

「なるほど…わかりました。」


平野さんは僕の頭に浮かんだ疑問にほとんど答えてくれていた。これで状況は大体分かったと思う。


「もしもだが…」
平野さんの顔がまた曇る。

「もしも…俺の勘が外れていて赤ん坊を食うのが大好きなだけで、痕跡を残すことなく赫子を使役し人間を捕食する上頭が回るようなな喰種だったとしたらだ…。」

少し声のボリュームを落として呟くように言う。


「そん時は俺とお前だけだと荷が重いかもしれねぇな。」
そんな不吉なことを。


だから…僕はいつものやつを平野さんに言う。
「喰種捜査官は手足をもがれても…『逃げろ』ですよ。平野上等。」

「…ははっ。それを言うなら手足をもがれても『戦え』だろう、新人の林敬悟(ハヤシケイゴ)二等捜査官殿。」
「…ふふっ。」

僕らはこうして赤ん坊を捕食する、「ベイビーラバー」と名付けられた喰種の捜査を行うことになった…。これが僕にとっての「愛」の意味に至る物語の始まりだった…。

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