本の話
(オリ設定キャラが居るよ)
【いつものようにぐだぐだと】
聖ルドルフ学院男子寮にて不二裕太がリビングルームにやってくると、男子寮の管理人がソファーに座って、
小説を読んでいた。ハードカバーの小説だ。
「管理人さんが本を読んでいるなんて……寮母さんはかなり読んでいるのは知っていますけど」
「ボクかて、本は読むよ。観月君から借りたんや」
寮母は聖ルドルフ学院女子寮の寮母だ。かなりの読書家である。
「どんな話ですか」
「推理物なんやけど」
「観月はいるかー」
管理人が内容を説明しようとしたときに赤澤吉郎の声が聞こえた。慣れた様子で玄関から入ってくる。
「おらんで。出かけとる」
「そっか。……スゲえ分厚い本だな」
「……あんまり分厚くないような」
赤澤からすると分厚い本のようだが、裕太からするとそこまで分厚くはない。一般的な厚さの本だ。
「こういう本とか読んだら頭良くなるかな」
「哲学的な思考とか、赤澤君は本を読んでも身につけそうにないねぇ」
管理人が笑いながら赤澤に言う。赤澤は、真剣な様子で、
「……本をいっそ食うとか?」
「ソレで身に着いたら怖いですって」
「本のエキスとかをこう……」
赤澤が手で雑巾を絞るようなジェスチャーをする。コレに裕太と管理人は笑ってしまう。
想わず、声を上げて笑い続けてしまえば、
「管理人さん、帰宅しまし……何を笑って」
「赤澤部長が……」
「本を食うかエキス飲んだら頭がよくなるんやないかって」
噂の主である観月はじめが帰ってくる。裕太と管理人がそれぞれ話す中、
観月は呆れるに呆れた目を赤澤に向け、
「ばかですか」
「無理か」
「無理ですよ」
冷ややかな声で、返した。
【Fin】
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