ジャンル:おそ松さん お題:気持ちいいにおい 制限時間:15分 読者:79 人 文字数:398字 お気に入り:1人

割骨



 チョロ松は家の前に立つと、微かに薫る匂いに近づいた。どうしようもなく、浮き立つような匂いである。はて、と思うが具体的に何と言われてもてんで出てこない。複雑に混じり合っているようにも思える。
首をかしげながらかまちに上がると、少し匂いが強くなったような気がする。やはり匂いの出処はここなのだ。
居間に上がるとトド松がいた。「何かアロマでもたいてる?」「いや」
廊下で一松に出会った。「猫でも連れてきてる」「今日は誰もきてないよ」
二階に上がるとカラ松が寝ていた。「香水でも振ってるのか」「ノーアイデアだ」
階段を降りたら十四松に遭遇した。「汗臭いな」「ストライクバッターアウト!!」
台所を覗くと入り口に煙が一本立っていた。そしてその奥で母さんが手羽先を焼いていた。そこでようやく合点がいった、これだったのだ。浮き立つような匂いは。「いい匂いだね、おそ松兄さん」
 骨がバチッ、と音を立てた。

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