ジャンル:みの夏 お題:狡猾な祝福 制限時間:15分 読者:67 人 文字数:1232字 お気に入り:0人

ハッピースイートスイート

7人乗りの新車を駐車場に入れるのは、何度やっても緊張する。社長が気前よく自腹を切った社用車第二号は主に社長の利用するものだけれど、仕事が増えた今の315プロダクションでは他のユニットの送迎に使うことも増えた。
今日だってそうだ。
停車すると近くまで来ていた四季くんが手を振る。

「みのりっちー!おはようございますっす!」
「おはよう四季くん。皆居るみたいだね、お仕事お疲れ様。」
「…うん。来てくれてありがとう。」
「気にしないで、Beitもちょうどこの後事務所でレッスンの予定だったからちょうど良いよ。」

にこりと夏来くんが笑う。
俺と夏来くんは恋人同士だけど、会える時間は多くない。
だからこうして理由をつけて合える日はお互い嬉しいようながっつきすぎているようなこそばゆい気持ちになる。
目線で助手席を示すと、夏来くんも気づいて助手席に乗り込んだ。

後ろから煽るような春名くんの声が聞こえる。

「俺も免許取ればモテるかなぁ。」
「ハヤトは免許とっても女の子誘えないだろ。」
「言ったな!」
隼人くんが隣の席の春名くんに掴みかかる。
やいやいと騒ぐ二人をバックミラー越しに見ながらエンジンを入れると、春名君からドーナツの箱を差し出された。

「みのりさんもナツキもドーナツ食う?」
「もらおうかな。」
「ありがとう…ハルナ。」
「春名さん、運転するみのりさんは手が塞がってドーナツ食べられないでしょう?」

ぴしゃりと旬くんが一言。

「…じゃあ、俺が持つ、ね。みのりさん、これとか…どう?」
「じゃあ、それでお願いしようかな。」

夏来くんが箱から出したのは小さな一口ドーナツが6個入った箱。
ちゃんと宣言してあるとはいえ、メンバーの前でそんなことして良いのか気に病んでしまう。
俺の心配をよそに隼人くんは楽しげにはしゃぐ。

「ナツキっち世話焼きっすねー」
「わあ!運転してるときにドリンクとか食べ物とってもらうのって、かっこいい!ね、ハルナ!?」
「はいはい、分かった分かった。」
「雑だなー。」
「ハヤト、みのりさんの前で恥ずかしいですよ。落ち着いてください。」
「うん、分かったよジュン…。」

春名くんが面白いと言わんばかりに隼人君の頭をわしわしと撫でる。
恥ずかしいのはメンバーの前でいちゃつこうとしている、俺と夏来くんじゃないのかな…。
気にならないのか四人は俺たちを置いて、話をどんどん弾ませていく。
そのエネルギーが俺にはすごく眩しかった。

「みのりさん…あーん。」
「あーん。」

白いココナッツがかかった小さなドーナツを口に入れる。

「ふふ、俺とお揃い…」

ココナッツのドーナツを持った夏来くんが、可愛らしく笑う。
安全運転と心の中で繰り返しながら、四人の前でニヤニヤしないよう気を張って運転していたつもりだったけれど。
事務所に着いた時、車から降りた四季くんに小声で「みのりっちご機嫌っすね」と小さく囁かれてしまった。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


見つかりませんでした。

ムスゴ@8/26 東7き55aの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:苦い動機 制限時間:1時間 読者:38 人 文字数:1458字 お気に入り:0人
「みのりさん、恭二さん、ピエール...また明日」「また明日、夏来くん」「じゃあな榊」「バイバイ!」夏来くんが事務所から家へ帰宅したのを見届けて、恭二が俺に耳打ち 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:忘れたいあの人 制限時間:2時間 読者:48 人 文字数:3344字 お気に入り:0人
※事務所にシャワールームがありますその日は台風が関東に上陸すると、昨日からニュースではひっきりなしに特集されている。ほんの少し自分の恋人のことが気になって、手帳 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:大人の薔薇 制限時間:1時間 読者:52 人 文字数:1533字 お気に入り:0人
※未成年が誤ってアルコールを摂取します。部屋で1番大きな窓を開けて、涼しい風が部屋に吹き渡る。俺の膝の上に頭を乗せた夏来くんは、開口一番に謝った。「...ごめん 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:憧れの豪雪 必須要素:アメリカ 制限時間:4時間 読者:70 人 文字数:957字 お気に入り:0人
ロンドンの夜は深まり、濃い霧が光を覆っては不気味な雰囲気を醸し出す。屋敷の扉を開くと1人の人影が現れた。「おかえりなさい...」「今夜のカーチェイスも味気なかっ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:小説家たちの殺し屋 制限時間:15分 読者:74 人 文字数:495字 お気に入り:0人
膝の上に安らかな寝息。仕事も忙しく定期テストもあった1週間が終わって、クタクタの夏来くんは事務所に着くなり俺の膝を借りて寝始めた。硬いであろう膝で恋人は幸せそう 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:狡猾な祝福 制限時間:15分 読者:67 人 文字数:1232字 お気に入り:0人
7人乗りの新車を駐車場に入れるのは、何度やっても緊張する。社長が気前よく自腹を切った社用車第二号は主に社長の利用するものだけれど、仕事が増えた今の315プロダク 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:ゆるふわ愛され「うりゃぁ!」 制限時間:15分 読者:72 人 文字数:910字 お気に入り:0人
バレンタインには...プレゼントを、俺もジュンもみのりさんもたくさんもらった。お菓子。バスフィズ。すごろく。...それに、綺麗になるもの。プロデューサーさんが 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:穢された水 制限時間:15分 読者:138 人 文字数:1387字 お気に入り:0人
※アニマス2話時空アイドルが好きだ。キラキラと光る姿は本当に目が話せないほど綺麗で見惚れてしまう。スカウトがきたときは驚いたけどピエールと恭二と3人なら俺もきっ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:壊れかけのロボット 制限時間:30分 読者:131 人 文字数:980字 お気に入り:0人
「榊」「恭二さん...おはようございます」「おはよう」事務所で一人雑誌を読む榊を見つけた。何があったわけでもないのに顔を見ていると申し訳ない気持ちになる。きっか 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ムスゴ@8/26 東7き55a ジャンル:みの夏 お題:楽しい私 制限時間:30分 読者:120 人 文字数:706字 お気に入り:0人
「本当に...?」「うん、ちょっとだけだけど一緒においで」「行く」事務所のホワイトボードの前で夏来くんに出会った。俺の仕事終わり時間は伝えてたけれど、夏来くんは 〈続きを読む〉