ジャンル:東方Project お題:春の百合 必須要素:バツ印 制限時間:15分 読者:87 人 文字数:794字 お気に入り:0人
[削除]

時間制限に苦しめられつつ書いたまりあり



 
 
 春である。
 陽はさんさんと幻想郷を全域に渡って柔らかに照らしており、小鳥たちは朝っぱらから元気いっぱい飛んで鳴いており、凍えるような寒さを耐え抜いた植物たちが、元気に伸びた姿を見せている。
 そんな光景を見て、やはりアリス・マーガトロイドは思う。

 ――ああ、今年も来てしまったのか、と。

 そんな気持ちが浮かんできたのを、上海人形が入れた紅茶と一緒に飲み干す。
 思っていた以上に美味しくて、ほう、と息をついた。なんせこの紅茶、人騒がせな魔法使いが珍しく人里のお土産だと言って半ば無理やりに置いて行った代物である。どんなゲテモノなのかと内心腹を決めつつ飲んだのだが、これは次に会う時には詫びの品の一つでも持っていくべきか。

 思考が、少しばかり逸れた。
 何もアリスとて、春が嫌いなわけではないのだ。ほんのり暖かくて、けれど夜には涼しい夜風を吹かせてくれる。植物は伸び伸びと育つし、アリスの友人たちだって、比較的冬よりも春の方が外出が多い傾向にある。偶然ばったり出くわして、そこで何でもない世間話をする時間がアリスは好きだ。 
 しかして、この季節に一体、どこに嫌う要素があるだろうか。
 少なくとも、最近まではそうだった。
 
「はぁ......」

 カレンダーの日付に、控えめな罰印を付ける。今日も含め、これで五日連続になる印。
 そんな様子を興味深そうに覗く上海を手元へ寄せながら、アリスは呟く。

「魔理沙ったら、もうなんでこんなにここに来てくれないのかしら」

 人騒がせな魔法使いこと霧雨魔理沙は、もう五日も続いて、アリス亭を訪れていない。
 そんな些細な事実が、アリスにはもうむずがゆくて何とも言えない気持ちで一杯なのだ。

 そうだ、と思う。

 行かないのなら、こちらから――。

「上海、行くよ!」

 お土産でも、持っていこう。




 

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


ユーザーアイコン
作者:どろにさん ジャンル:東方Project お題:見憶えのある接吻 必須要素:バツ印 制限時間:1時間 読者:166 人 文字数:2235字 お気に入り:0人
「宝の地図だわ」 フランドールは静かに言った。まつげも揺れないようにまばたきをして、布が鳴らないように地図を懐へ仕舞った。 姉、レミリアの自室である。家主はベッ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
縁の下の蚤 ※未完
作者:縞馬のきぐるみ ジャンル:東方Project お題:優秀なピアノ 制限時間:15分 読者:72 人 文字数:535字 お気に入り:0人
幻想郷のどこかしらで開かれる妖怪たちの演奏会には、わたしたちプリズムリバー三姉妹はほとんど必ず参加していた。 もともと騒ぐしかないポルターガイストとして生きて 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
虫意 ※未完
作者:縞馬のきぐるみ ジャンル:東方Project お題:箱の中の戦争 制限時間:15分 読者:69 人 文字数:546字 お気に入り:0人
浅い木箱に虫を入れて闘わせる遊びが、妖精たちのなかで流行っていた。「いいなぁ……あんたら三匹は」 拗ねるような口吻でチルノは言った。あんたらと呼ばれたサニーミ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
新聞と風 ※未完
作者:縞馬のきぐるみ ジャンル:東方Project お題:彼が愛した夜風 制限時間:15分 読者:66 人 文字数:558字 お気に入り:0人
外の世界が辛気くさい世の中になるにつれ、となり合わせの幻想郷は娯楽に満ちていく。反対に外の世界が長閑さをとり戻したときは、代わりに幻想郷が物騒な空気につつまれ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
膿脂 ※未完
作者:縞馬のきぐるみ ジャンル:東方Project お題:黄金の目 制限時間:15分 読者:65 人 文字数:612字 お気に入り:0人
みんなが言うから――あの子はこころを閉ざしたんだとか、意識の外に住みはじめたとか、そういう風に言うから、戻りにくくなった。もとの覚妖怪としての生活に戻りにくく 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
羽根突き ※未完
作者:縞馬のきぐるみ ジャンル:東方Project お題:免れた顔 制限時間:15分 読者:87 人 文字数:624字 お気に入り:0人
正月になるとしみったれた旧地獄の妖怪たちもすこしは明るくなり、溺れ死ぬように酒に酔いながら夜通し遊んだり語り明かしたり――もっとも旧地獄に陽は出ないが――しな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:月橋夜乃 ジャンル:東方Project お題:去年の宿命 制限時間:15分 読者:223 人 文字数:573字 お気に入り:0人
去年、やり残したことがあった。宿命の相手に勝つことができなかった。私は十六夜咲夜。普通の高校生だ。普通の、のはずである。ある日彼女とあってから私の人生は大きく変 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:月橋夜乃 ジャンル:東方Project お題:小説家の青春 制限時間:15分 読者:138 人 文字数:697字 お気に入り:0人
魔理沙はよく本を読む。それは魔法書に限ったことではない。小説も読む。これは魔理沙がまだ実家を出る前の話だ。「魔理沙ちゃん!一緒に帰らない?」寺子屋の友達だ。あま 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:月橋夜乃 ジャンル:東方Project お題:オチは儀式 必須要素:フランス 制限時間:15分 読者:121 人 文字数:639字 お気に入り:0人
「フランス?何?フランのこと?」そう魔理沙は聞く。「いや、外の世界の国のことです。」咲夜がいう。へえ…とその場にいた全員が頷くが、誰1人わかっていない。「で、そ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:りこきなこ ジャンル:東方Project お題:知らぬ間のお茶 制限時間:15分 読者:200 人 文字数:911字 お気に入り:0人
「んー、少しお手洗いに行ってくるわねー」「おう!じゃ待ってるわ」今日は白玉楼に魔理沙が来ている。さっきまで、お茶と和菓子で一服しているところだった。そこで私はト 〈続きを読む〉

匿名さんの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:スーパーダンガンロンパ2 狛日 お題:彼の許し 制限時間:30分 読者:5 人 文字数:821字 お気に入り:0人
「ご、ごめんなさい」「それで許されると思ってるの?」「うぐ・・・」頭の上を見上げると不機嫌な狛枝がいるそう、俺は怒らせたのだ。それも些細な事で。あれは二時間前。 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:スーパーダンガンロンパ2 狛日 お題:天才の犬 制限時間:1時間 読者:4 人 文字数:816字 お気に入り:0人
俺の家の犬は天才だ。いや、犬好きな人間なら全てそう口にするだろう。でも俺の犬は違う。本当に天才なのだ。名前は凪斗。ふわふわとした手並みにポメラニアンだか何だか分 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:終わりのセラフ お題:謎のカップル 制限時間:15分 読者:4 人 文字数:583字 お気に入り:0人
「お二人は付き合ってなさってるんですか?」ニュースや、色々な番組で見るこの言葉。普通は人のプライバシーに首を突っ込むなんて嫌にならないだろうか。いや、俺が可笑し 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:DQ11(腐)  お題:日本お尻 制限時間:2時間 読者:18 人 文字数:1836字 お気に入り:0人
あ、またか。そう思いながらバッグから携帯を取り出す。僕は、自宅からだいぶ遠い私立高校に通っている。だから、七時十五分発の電車に乗って行かなければならない。といっ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:ぷよぷよ お題:意外な秀才 必須要素:穢れたる地上に舞い降りし漆黒の堕天使 制限時間:15分 読者:8 人 文字数:381字 お気に入り:0人
「我は、穢れたる地上に舞い降りし漆黒の堕天使 ……」「何言ってんの?」「遂に頭が…いや、元からおかしかったですわね…」一見して優秀そうな出で立ちの彼が、所謂"中 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:おおきく振りかぶって お題:苦しみのしきたり 必須要素:ひょっとこ 制限時間:1時間 読者:13 人 文字数:1497字 お気に入り:0人
「あのさ、試合中にリラックスする方法、考えたいんだけど」本日の部活動を終え、汗だくの練習着を脱ぎながら阿部はそう言った。それは唐突な言葉であったが、特定個人に対 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:鬼滅の刃 お題:名前も知らない事件 制限時間:15分 読者:7 人 文字数:761字 お気に入り:0人
自分が選抜を通り、鬼殺隊の剣士として任務にあたるようになって早くも数か月が経っていた。相変わらず鬼は怖いと思っているし。殺されるかもしれないと毎度、考えているが 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:終わりのセラフ お題:僕の嫌いなぬるぬる 制限時間:2時間 読者:15 人 文字数:584字 お気に入り:0人
なにこれ目の前の気持ち悪いぬるぬるした生き物に俺は恐しさと驚いていた。いきなり柊家の研究室に呼ばれたかと思えば、何だよこれ。「驚いたか?」背後に気配がして咄嗟に 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん ジャンル:東方Project お題:小説の借金 制限時間:1時間 読者:40 人 文字数:2793字 お気に入り:0人
夕暮れ時の残照に赤く浮かび上がる幻想郷。人里に響き渡っていた子供たちの笑い声が遠ざかっていく。仕切りに客寄せをしていた露店も帰り支度を始める。その片隅、貸本屋『 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
K
作者:匿名さん ジャンル:名探偵コナン お題:東京の行動 制限時間:15分 読者:25 人 文字数:787字 お気に入り:0人
「いたぞ!」「追え!」やばい。見つかった。今俺は何者かに追われている。その何者かは知らないがきっとアポトキシン4869の謎を解明している組織だろう。さっき組織の 〈続きを読む〉