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授業とかの後のプール帰りっていいよね

「ええ、マジかよ。さんざん水浴びたのに風呂はいらなきゃなんねーの?」
「塩水じゃな、洗い流さなきゃあとあとやべーぞ」
 道中、足を止めて海へとやってきたソロモン一行は、幻獣を倒し、ついでにさんざん遊びまわったあと、そのつけを支払う段階にきていた。すなわち、海水を洗い流すのに、いつもよりも念入りに風呂に入らなくてはならなかった。
 風呂、というほどの規模の施設はなく、アジトからも遠かったので、適当に水を汲んで適当に洗って済ませ、あとはアジトまで徒歩で帰還だ。
「うへえ、日焼けしてやがる……」
 フラウロスが嫌そうに頬を掻いた。
「馬鹿、日よけのないところで寝てるからだろ」
「診ようか。ついでに記録をとらせてくれ」
「なんだよ医者、何の記録だよ。ってか、オマエ、焼けてねえな」
「そういう体質なんだ」

 照り付ける太陽と夏の虫の声。
(のんきしやがってよ)
 注がれる湯を浴びながら、アモンは思った。
 アジトはぬるまゆみたいにあったかくて良い場所だ。
「熱いか?」
「ぬるい」
 アモンの返事を聞いて、桶から湯を浴びせていたソロモンの手が止まった。
「大丈夫ってことか?」
「そういうことだろ」
 返事をしないアモンの代わりにブネが代弁して、ソロモンは数舜アモンの反応を待ってから、湯をかけた。こういうとき、黙っていても話が早くて助かる。
 旅先では使える水も限られている。特に水場がないところであると、飲み水ですら貴重である。もっとも、ウェパルがいるので、本格的に干からびて死にそうになったことはなかったが……。
 もう少し行くと少しは立派な水場があるのだが、さすがに女性陣に譲ることになった。
「カラスの行水だな、まったく」
 素早く旅支度を追える一行に、ブネが苦笑いをする。
「俺は良いが、まだ時間があるぞ。もう少しゆっくりしたらどうだ」
「もうすっかり手早く旅支度を整えるのにも慣れてしまったよ」
 長髪の吟遊詩人は、絡まった髪の毛をなんとか梳いていた。風がパタパタと髪の毛を揺らしている。
「アモンが来てくれてから、お湯が使えるようになって助かったよな」
「湯沸し器扱いかよ」
「そう言うなよ、頼りにしてるんだ」
 ブネがぽんと頭の上に手を置いた。つむじのあたりがむずむずとする何故だか重みが心地よくて、払いたくはならなかった。
「ブネのおっさん、俺にもくれって」
「おらよっ」
「ぶへっ」
 呑気そうにけらけらいうモラクスは、体のあちこちに傷があった。アモンも体のあちこちに傷があったが、仲間たちがその理由を尋ねることはなかった。追放メギドたちにとって、傷跡は珍しくないからだ。

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