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局地的知名度の勝利

それは忘れらんねーな、と言ったら、よく言われた、と返された。そらそうだ、七夕に誕生日なんて、七夕のたびに思い出す。
人の誕生日を覚えている利点はあるのだろうか
おは朝信者が何を言うのだろう。
ラッキーアイテム、わかっていいんじゃね?
おは朝を信じていない者にとっては
(ああ、そういうこと
誕生日覚えてもらえてると、自分のこと覚えててもらえるみたいで嬉しいんじゃないの?
そうなのか
嬉しくないの? 真ちゃん
俺の場合、七夕のおまけみたいなものだ
メジャーどこだかんな
そうだな
朝練が終わって、教室に戻った。いつもの風景、俺の中では緑間の誕生日という少々特別な日。短冊を飾るのは小学生まで。中学時代にそんな行事はなかったように思う。高校になれば、もはや七夕はイベントになり得ない。バレンタインの方がよっぽどイベントだった。
七夕だね
……それがどうした
授業が終わって、部室に向かう道のり、そんな会話になった。
特別な日じゃん
暦の上では、な
誕生日とは何なのだろう。この大男が生まれた日。この大男が、17年前、おぎゃあと生まれたのだ。それ以前には産まれていない。そういう世界もあったのだ。
真ちゃん、よくもこんなに育ったねぇ
……お前は俺の親戚か何かか
いやいや、めでたいと言ってんのよ
めでたいか
めでたいっしょ。プレゼント、もらってたじゃん。うちのクラスでは七夕よりメジャーだよ、お前の誕生日の方が
そうか、と緑間は驚いたように返してきた。
そうなるのか
そうでしょ
緑間は少し微笑んだ。
七夕より、上か
よほど嬉しかったのか、緑間はそんなことを言った。
(上ってことはなさそうだけど
機嫌をわざわざ損ねる趣味はない。
そ、真ちゃんは七夕より上ってこと
繰り返せば、緑間は眼鏡のフレームを上下させた。



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