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当然、友人挨拶は俺と敦賀だよな?

【山ジュニ】

 その昔、対ロシアへの防衛線として北海道開拓が急務だった時代があった。開拓は急ピッチで進められ、その頃に日本の黎明期の鉄道も作られた。名を幌内鉄道という。北海道の冬の美しさを象徴したような白銀の髪の毛は、当時とても珍しかった。が、鉄道の子どもなんてもの自体が三名しかいなかったものだから、そういうものだろうと受け入れられ、現在に至る。
 さて、その幌内鉄道―――今は函館本線と名をかえている―――が昔馴染みの東海道本線に会いに来たのは、同じく昔馴染みの北陸本線と三人の飲み会の前に急な休みが取れたからだった。まぁ、要は暇だったので早く来たとも言う。上官の北海道新幹線は半泣きだったが。
「お前な……。俺にだって用事とかあるんだぞ?」
「俺と敦賀と、お前の兄さん以外に優先する用事とかあんのか? すっ飛ばせ、すっ飛ばせ、お前なら出来る!」
 函館本線が強気に出るのも当然で、今まで常に東海道本線に最優先にされてきたからである。この男は、身の内に入れたヤツに酷く甘い。何だかんだ融通を利かせてくれることを知っていた。今度も、ため息ひとつでおそらく会うはずだった相手に電話をかけている。

「会えなくなりました」

 その言葉に、函館本線は目を見開いた。たった一言。たった一言で、分かってしまった。こいつが相手をどれだけ大事に思っているか、今日どれだけ会いたかったか。そして、自分をその相手よりも優先させてしまうこいつの馬鹿さ加減まで。
 無言で東海道本線から電話を奪い取ると、函館本線は叫んだ。

「今のなし! こいつお前のところまで運んでいくから、末永くよろしくな!」

 相手は知らないが、こいつをここまで惚れさせた相手だ。多分大丈夫だろう、と思った。

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