ジャンル:魔法少女サイト お題:記録にない快楽 制限時間:30分 読者:107 人 文字数:1065字 お気に入り:0人

美要 神なので

要の知るセックスとは、保健体育の一部、節操なしと書いてクズが女に期待する愚行、馬鹿と書いてクズが辞書にピンクラインを引く単語。ようするに自分の将来に全く必要のないものと見なしていたのだが、まったく、人生とは不思議だ。吐き気のするほど。
最初その可能性に気付いた時、要はぎりぎりまで保っていた自制心をうっちゃってしまいそうになった。目の前がぐらついて、三半規管が馬鹿になり、嗚咽なんてものを漏らしかけた。監禁主が不在でよかった。あの陰険な男の事だ、ここぞとばかりに要の晒した弱みをえぐってきただろう。
要の知るセックスとは、保健体育の教科書、辞書の単語、クラスメイトのみっともない欲望。つまり「夫婦が子づくりのために~」とか「男女が合意の上~」とか「ワンチャンやれんじゃね」とかであった。何にせよ生産性が推奨される範囲を出ない定義づけ。だから監禁主が要に求める行為にいまいちピンとこなかった。しかし回数を重ねれば、「どうやら射精が目的らしい」とか「必ず穴を使ってくる」とか自然類似性を悟る。悟ってしまう。そうして要は罰のように与えられる痛みに別の目的を見出してしまった。知りたくもなかった知識が要の脳みそに刻み付けられる。まったくもって、キモイ。吊られた腕の痛みも忘れて悶々としていたせいだろう、その夜現れた男は一番に要の顔色の悪さを指摘した。
「風邪でも引いたかな」
男の暗い視線が要の全身を舐める。なんだか気色悪いと思っていたその正体が、隠しようもなくどろりとした性欲だとわかって、要は総毛立つ。頬に添えられた手から、汚いものが流れ込んでくるようだ。耐えきれず胃が痙攣する。口内が酸っぱい。要は顔を背けて、男の手を振り払った。
「どうでもいいだろ」
「心配なんだ。要くんは意地っ張りだからね」
名前を呼ばないでほしいと思う。キモイ、キモイ。頭の中でそればかりがリフレインする。
「今日のご褒美の前に、熱を測っておこうか」
男は要のこめかみあたりに手を寄せて、いつのまにか汗ばんでいた肌を拭う。
「いらない、やめろ!」
限界だった。男の手つきが昨日触れてきた時と全く同じ動きだったからだ。
地団太踏むように足の鎖を鳴らし、身をよじって男から逃れる。男は軽く目を瞠ると、ふと表情を緩めた。
「どうした。僕のいない間に、怖いことでもあったのかな」
「黙れよ……! クズ野郎!」
「熱は後だ」
ゆっくり聞こうか、と男は要の顎を掬い取る。これから男が何をしようとしているのか、要には予想もつかない。
きっと悪徳だ、と要の心が叫んでいる。

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