ジャンル:おそ松さん お題:小さな孤島 制限時間:15分 読者:64 人 文字数:580字 お気に入り:0人

渦巻く誓いの言葉

美しい海へカラ松とピクニックに出かけたのは何時のことだったか。未だ口をつく暴言をBGMにお弁当を食べようと浜辺に座った一松は、足を滑らして緩やかに落っこちてゆくカラ松を口をまん丸く開けながら見るしか出来なかったのだ。いや、誰だってそうだろう。強い、強い感情を心に溶かしこんだ相手が死にそうな場面!想像も出来ないだろう。知らぬ方が心穏やかでいられただろうに。一松はとっさに後を追って運動不足な足をもつれさせながら手を伸ばし、共に落っこちたのだ。バチャバチャと水しぶきを上げて手足をばたつかせるカラ松をむんずと掴んで、一松は何とか陸を目指したのだった。


着いたのは美しい、どこかミルクの甘い香りがするような孤島だった。顔を青くしながら水を吐くカラ松を放って一松は何かないかと歩き出した。と、カラ松がびしょびしょのパーカーを掴んだ。チッと舌打ちをして睨みつけると眉を八の字に下げた。やめろ、だって誰もいないなんて怖いだろ、はぁ?クソ松だぁってろ。一松の心をぐるぐる、ぐつぐつと何かが渦巻く。甘い風がふぅわり吹く。頭がぐわりと揺さぶられた心地になり、ふと思いつく。ここでカラ松と一松、死ぬまで、いや死んでも2人ぼっちで生きてゆくのは幸せではないか?頰が熱くなる、また頭が揺さぶられる!この感情の名前は未だつけられないけれど、それはとても素敵なことだと一松は思った。

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