ジャンル:人狼ジャッジメント お題:斬新な抜け毛 必須要素: 制限時間:1時間 読者:22 人 文字数:1282字 お気に入り:0人

絆され屋【ロデマイ】 ※未完



「お前さあ」

半分呆れ、半分怒り、といった風に言うつもりが、思ったより怒りの方を前面に出した声が出てきてしまう。 言われた本人は、けろりどころかケラケラ笑ってなあに、どうしたのなんて聞くものだから、眉間を押さえて皺が出来ないようにするので精一杯だった。

「毎日俺の部屋に入り浸るのやめろよ。誰かに見られたらどうするんだ」

「僕ら恋人なんですーって言えばいいじゃん。占い師と霊能者が恋人なんて、市民にとっても嬉しいんじゃない?」

「ホンモノの占い師と霊能者だったらな。しれっと利点をつくろうとすんな、この業突く張りめ」

「強欲なのは能力だけだもん」

もん、などと言ったところで可愛らしさもへったくれもない。これ以上の応酬は不毛だと、ため息で会話を締めくくった。なおもマイクのベッドで好き勝手に寝転がるロディを床に引き摺り下ろし、ついでに頭部をはたく。朝、下へ降りる前に綺麗に整えていたはずのシーツは、皺とロディの獣毛とで見るも無残な姿になっていた。人狼の中でも一番獣の割合が多いせいか、ロディは長く人の姿を保てない。昼の議論が終わり、部屋へ引っ込んだ後は大抵耳や尻尾がぴょこぴょこ覗いているし、完全に狼の姿に戻ってしまっている時もある。

「部屋の前に塩でもまこうかな……」

「ただの食塩なんて美味しいだけだよ。僕が化けるの苦手だからってバカにしてない?」

「お前が心配だから言ってんだよ。元々俺は切り捨てられる予定なんだぞ。俺と仲良しこよししたって後々疑われるだけなのに、俺に構いすぎなんだよ」

「あんなの一番最初の、予定の話じゃん。本物の占い師も霊能者も殺して僕らが乗っ取ればいいんでしょ」

言動は駄々っ子のそれと対して変わらないが、爛々と光る赤い目が物騒な内容に真実味を持たせている。うっとりと魅入りかけたのを誤魔化すように咳払いした。

「俺はヒトだ。人狼に味方しているとはいえ分類上はお前たちが殺すべきもので、俺が減って損することは無い。昼の処刑で消費されるんなら、それこそ本望だ。そういう風に出来てるんだよ、狂人ってのは」

主張を封じられて、不満そうにぐるぐる鳴っている喉を撫でる。随分懐かれたものだ。人の姿では同じくらいの年齢に見えるから、親近感のようなものを抱かれていたりするのだろうか?

「じゃあ、じゃあさ。死んでもいいって言うなら、僕に食べさせてよ」

「……話、聞いてたか?死ぬなら処刑で死んだ方が人狼を庇えるって」

「いらない。僕も他の人狼も、君なんかに庇われなくたって生き残れるよ。だからその命、僕にちょうだい?」

ノーと言われるなど一欠片も考えていない、といった傲慢さで言い放つ。宛てられた強欲の名は本当によく似合っている。ロディがどういった目的でそんな事を言っているのか、わからないほどマイクは鈍感でも無知でもない。自分の使命と、主人の命令。あながちまんざらでも無い己の心情を鑑みれば、返答は確定したもの同然か。軽い自嘲を含んだ笑いが漏れる。

「しょうがないな。他ならぬ人狼様がそう言うんなら、う」

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