ジャンル:人狼ジャッジメント お題:黒尽くめの仕事 制限時間:1時間 読者:18 人 文字数:1319字 お気に入り:0人

はじめまして、マイマスター ※未完




逆村ロデマイ



夜の色に溶けこめる黒のコートと、血で目を眩ませない為の深緑のフード。それらはまだ、クローゼットの奥底に仕舞われたままだ。
暗殺者というものは基本、誰かからの依頼あって成り立つ存在だ。少なくとも俺はその範疇に忠実に収まっている。こんな閉鎖的で、しかも人間から逸脱した者ばかりが集まった屋敷の中では、俺を"使う"誰かなどいるかも怪しい。
制御もままならないサイコキシネスを持て余す狂人が先導を取り、人狼の従僕が宴のワインとパンを選ぶ。彼らは純粋に主人への敬愛に溢れており、殉じる者も人狼を讃えて自らを生贄にするのだから、ヒトらしい倫理観にさえ目を瞑れば、人間同士の疑心暗鬼が支配するよりはよっぽどマシだったのかもしれない。殺しを依頼する誰かも居なければ、そちら側に染まることも出来ない俺は、それらを傍観して運命に身を任せているだけだった。

「今日の生贄は……ねぇジェシー、アナタはロディとマリアンヌ、どちらがいいと思う?」

「うぅん、迷うわね。ロディは質のいいワインとパンになりそうだし、マリアンヌもふわふわしてて美味しそう!人狼様は……ロディの方が好みかしら」

「なら、そうしましょう、ロディが今日のディナーよ」

「ええ!楽しみね、サン」

「待ち遠しいわね、ジェシー」

きゃらきゃらと双子の笑い声が屋敷を満たす。それに合わせて、人狼を崇め讃える言葉がそこかしこで起こる。
もう、食事の時間か、とひっそりため息を吐く。ワインは血、パンは肉。聖書になぞらえた比喩だが、この行いは冒涜以外の何者でもない。暗殺稼業についている自分が言えたことでは無いけれど。人狼と同じように人間の血肉を食す度、ヒトとケモノの境界が曖昧になる。精神が汚染されていく。緑の血肉を出された時のことをつい思い出してしまい、口元を押さえた。

「そうか、僕の番なんだね」

「ええ。偉大な、愛すべき我等のご主人様に、その身を捧げてくださいまし」

「ご主人様の身体の一部になる、身に余るほどの光栄に感謝して頂戴」

可愛らしい唇たちが残虐と傲慢の言葉を紡ぐ。ロディは、内心の読めない薄笑いを浮かべて、静かにそれを聞いている。
正直なところ、彼は皆が信奉する人狼その人なのだと思っていた。いやに落ち着き払った言動だとか、纏った空気の育ちの良さだとか。いや、人狼に育ちの良さなど無いのか?ならばこう言い換えるとしよう。ロディには人の上に立つ者の空気を持っている、と。誰かに使われなければ価値の生まれない、暗殺者ゆえの評価だ。そうでないというなら、いったい彼は。

「そうか、うん、偉大なる人狼……」

「そんなもの、僕には必要ない」

「!?」

びり、と体に痺れが走り、身動きが取れなくなる。そして、これは貼り付けた笑みを消して、どこまでも冷徹な眼差しで場を見下ろすロディによるものだと察する。彼が俺たちに何かしたわけじゃない。周囲を有無言わさず従わせるカリスマ性、人を支配する立場であるという自負とそれが生む威圧感。そこに立っているだけだ。周りが勝手に、彼へ服従している。

「ロディ……!」

言葉を発することすら躊躇わせる重圧の中、

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