ジャンル:みの夏 お題:苦い動機 制限時間:1時間 読者:117 人 文字数:1458字 お気に入り:0人

純愛センチメートル



「みのりさん、恭二さん、ピエール...また明日」
「また明日、夏来くん」
「じゃあな榊」
「バイバイ!」

夏来くんが事務所から家へ帰宅したのを見届けて、恭二が俺に耳打ちした。

「榊とみのりさんって、その...付き合ってるんすよね」
「そうだよ恭二。急にどうしたの?」
「俺の知るカップルってもっとベタベタしてるから、二人を見ていると意外だと思うんす」
「そう?ボクみのりとナツキとっても仲良し、見える。恭二は違うの?」

ひょっこり口を挟んだピエールに恭二が大慌てで取り繕おうと言葉を選んで黙りこんだ。
大事な仲間たちには俺が夏来くんに告白されて、承諾しようと決めた日に話した。

「もちろん俺も彼も愛し合ってるよ。
でも夏来くんが未成年だから、あまりがっつきたくないんだ。
気持ちは同じでも経験の差はあるし」
「そうっすね、みのりさんもしっかりしたところあるんだ」
「恭二~?」

少し語気を強めると、怯んだ恭二はピエールの後へ隠れた。
ピエールは陽気にかくれんぼ?等と言ってくるから笑ってしまう。

「恭二、みのりもナツキもオシアワセニ!でしょ?」
「ああ、そうだなピエール。みのりさん、俺達も応援してるんで」
「ありがとう二人とも」

恭二の言ってることは的を射ている。
俺達が付き合いはじめて早3ヶ月、手こそ繋いだもののそれから先は忙しいのか遠慮してるのかお互い進もうとしていない気がする。
一度拗れる前に話してみようか。

それから一時間後、帰ってきたプロデューサーとミーティングをした後Beitもそれぞれ家路に着いた。

「この時間ならまだ起きてるかな」

液晶に彼の名前を表示して、通話ボタンを押す。

「もしもし...みのりさん?」
「そうだよ夏来くん。夜にごめんね。
愛してるよ」
「......俺、も。大好き」

少し戸惑ったように言葉を返した夏来くんは急にどうしたの?と尋ねてきた。

「俺達もう付き合い初めて3ヶ月になるね。辛気くさい話とかじゃなくてゆっくり話したいんだけど、今週のどこかで一緒に夕食とか食べない?」
「...うん?いいよ。明日とか、どう...?」
「ありがとう、じゃあ明日にしようか。ファミレスでもいい?」
「...どこでもいい、よ」

また明日といって通話気を切った後、俺の堪えきれなかった可愛いという声がそこそこ大きく出てしまって自分に驚いた。
優しい恋人をもって幸せだ。

翌日。
事務所で落ち合った夏来くんが用事を済ませるのを待って、事務所を出る。

「お待たせ...」
「全然平気だよ、ゆっくり降りておいで」

たまこやの横で待ってた俺のところまで、事務所の階段を降りて夏来くんが降りてくる。
制服じゃなくて私服で来ている時は一緒に歩いていても不安がない。

「夏来くんはたまに大学生っぽく見えるね」
「そう...かな」

Yシャツの私服も多い夏来くんは、秋だと特に大人びて見える。
人通りが少ないのを確認してから、夏来くんの小指と俺の小指を絡ませる。

「夏来くんはもっと俺に近づきたいと思う?」

指を絡ませた分近づいた距離に夏来くんは少したじろぐ。
夏来くんの切れ長の目が俺の居ないほうへ泳いで、頬に赤みが差した。

「...離れたくない。傍に、居たい」

すごく可愛いことを言われた。
ファミレスまでの道で俺の下心も想いも全て繋いだ指から伝わってしまうんじゃないかって、年甲斐もないことを思った。
ねえ恭二、ピエール。青春はこんなに眩しかったっけ。

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