ジャンル:ジョジョの奇妙な冒険 ストーン・オーシャン お題:最弱の小説合宿 制限時間:30分 読者:97 人 文字数:964字 お気に入り:0人

【プチ徐】人魚姫パロ2

微かなさざ波の音が段々とはっきり聞こえ始め意識が浮上する。目を開けようとした刹那、あまりにもの明るさに眩暈が起き目元を手のひらで多い庇を作った。軽く瞬きをくり返し鈍く重い体を起こせば如何やらどこかの浜辺に打ち上げられたらしい。近くに散乱する木材や荷物を見るに難破してそう遠くない場所なのだろう。高く澄み切った青空を仰げば海鳥たちの鳴き声が旋回している。
「助かったのか…?」
改めて周囲を見渡す。他に人影らしいものが無ければ亡骸も打ちあがっていない。たった一人助かった事実を受け止めようとしていた矢先、脳裏を過る不思議な光景に薄く瞼を閉じた。
あれは幻だったのか。幻にしては変にリアルなものだ、った。

「お。大丈夫そうじゃん」
淡々とした、それでいて安堵した声に体が跳ね上がる。咄嗟に声がした方へ振り返れば打ち寄せては引く波打ち際に脳裏を過っていた光景が影の持ち主が其処にいた。
それは薄絹のように揺れる尾びれを隠すことなく掲げ頬杖をつき寝そべっている。
「海に住まう私達ならともかく。あんな嵐の夜に海を渡ろうとするなんて人間ってのは海をなめすぎなんじゃあない」
「…人魚、か?」
「こんな格好で人魚じゃないっていうならお笑い草だね」
「いや、そうじゃない。そうじゃあないんだ」
人魚というものは滅多に人前に姿を現さない。何故ならば彼彼女らの血肉には不老不死の力が宿るとされ、人前に出たら最後二度と海に帰れない。だが、この人魚は隠れるどころかその優美な姿を眼前にさらけ出している。怯える素振りも見せず堂々と。どこか余裕さえ見える。
「なんとなくあんたが言いたい事は分かる。人魚は人間に怯え恐怖の対象としてみている。だが、それ以上に人間や陸の暮らしに興味津々ってわけ」
「……それはお前だけだろう」
「当たり」
心地よい海風のような笑顔で笑う人魚に哀れみを抱いた。当人は自身を無知だと思っていないだろう。目と鼻の先、手を伸ばせば届く距離はいとも容易くねじ伏せ海には帰れない危機を孕んでいるとも知らずに。話している相手が全員善人とは限らない。
「君が私を助けてくれたのか」
「そう」
「改めて礼を言う。君が助けてくれていなければ今頃海の底で眠ってしまっていただろう」
感謝の意を込め頭を下げる傍ら薄ら笑いが浮かぶのを必死に抑えた。

同じジャンルの似た条件の即興二次小説


見つかりませんでした。

チクチク目打ちの即興 二次小説


ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:からくりサーカス お題:淡い演技 制限時間:30分 読者:14 人 文字数:667字 お気に入り:0人
単身、でもないか。ズタボロの体で敵の本拠地に乗り込んで世界中に蔓延するゾナハ病の止め方を聞きに来る無謀さは褒めてやってもいい。実に馬鹿馬鹿しくて滑稽極まりない。 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ジョジョの奇妙な冒険 ストーン・オーシャン お題:殺された善 制限時間:30分 読者:26 人 文字数:716字 お気に入り:0人
歩き辛い事この上ない舗装されていない道は所々生い茂る木々が我が物顔で足を伸ばし歩く者を躓かせてくる。現状舗装する予定はおろか見通しすら立っていない悪路とのこれか 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 お題:つらい夫 制限時間:15分 読者:70 人 文字数:401字 お気に入り:0人
「これが終わったらシドーの部屋を作るって?」青い瞳がランランと輝き何度も頷き、慣れた動きで背中に背負っていた本を取りシドーの顔の前に書き途中と思われる設計図が掛 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 お題:鋭い感覚 制限時間:30分 読者:62 人 文字数:550字 お気に入り:0人
一切反らされず注がれる赤い瞳に近付いていた足が止まる。背筋とは言わず周囲に満ちる威圧感は熱を奪いシドー以外の声を音を消した。「教えてくれよなあ… 」シドーが一歩 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 お題:地獄の四肢切断 制限時間:30分 読者:74 人 文字数:465字 お気に入り:0人
間取り、豪華さ、ムードに至るまでリクエストに沿った作りにしようと四苦八苦悩み唸る様でさえ心底楽しそうに見える。積み上がった壁に寄り掛かるシドーの顔つきが険しくな 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 お題:日本理由 制限時間:30分 読者:63 人 文字数:552字 お気に入り:0人
一心不乱それこそ楽しそうに物作りする姿を見ているだけで胸の奥からあったかな何かが溢れてくる。これがきっと見ていて面白い楽しいという感情なんだろう。実際相変わらず 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 お題:いわゆる逃亡犯 制限時間:1時間 読者:72 人 文字数:1425字 お気に入り:0人
以前、頭の中にどっかの誰かが勝手に話し掛けていた頃をシドーはふと思い出していた。本格的にからっぽ島開拓に着手し始め毎日楽しそうに物作りをする姿は見ていて飽きない 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 お題:孤独な復讐 制限時間:30分 読者:90 人 文字数:631字 お気に入り:0人
心の奥底から沸き立ち枯れることの無い破壊衝動。何もかも跡形すら残さず壊したい欲望のまま身を委ねた。全てを破壊しつくせよと頭の中で声が響く。振るう腕が何かを破壊す 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:SSSS.GRIDMAN お題:猫の殺し 制限時間:15分 読者:77 人 文字数:519字 お気に入り:0人
どうして設定した通りにならない。どうして思い通りにならない。この世界は私が作ったものなのになんでも思い通りに作り替えられない。勝手に動いて邪魔してどうしてどうし 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:チクチク目打ち ジャンル:SSSS.GRIDMAN お題:隠された彼女 制限時間:30分 読者:90 人 文字数:609字 お気に入り:0人
とくに動物の類が苦手というわけではない。見た目も中身も猫に懐かれれば満更でもなかっただろう。ただ見た目が、見た目の方が裕太にとっては大問題だった。ソファに座った 〈続きを読む〉