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flight ※未完

もう何度目かのデートがお預けになって、さらには出張のおまけ付きと言えば、さすがに書類をぶん投げたくもなる。文句の言い過ぎでミサキちゃんにも呆れられた。

「出張、ですか」

久しぶりに顔を合わせたと思ったらそんなことを告げなくてはならないなんて、運命の女神というやつはよほど彼女に嫉妬しているらしい。でも彼女は微笑んで「せめてお見送りに行かせてください」と言う。その笑顔の後ろで、どんだけ寂しい思いをさせているのか。見送りに来てくれるのは嬉しい。少しでも一緒にいたい。その分、後ろ髪を引かれる思いも強くなる。それでも彼女の精一杯の心遣いを無駄にはできないから、俺はそのことに笑顔で了承する。

出張の当日、賑わうフロアに彼女の姿を見つけて素直に嬉しいと思う。とびきり可愛くて、とびきり優しい俺の恋人。どれだけ寂しくても涙ひとつ見せない気丈さの裏を考えるたびに、連れ去ってしまいたくなるほど愛しい人。

「玲ちゃん、ごめんね~」
「いいんですよ。渡部さんに会いたかったんですから」

そのひと言だけでどれだけ疲れが吹っ飛ぶか、君は知らない。

「うん、嬉しいことを言ってくれるね。出張やめちゃおっかな」
「何言ってるんですか。またそんなことを」
「あはは、冗談。行ってくるよ」
「はい。行ってらっしゃい」
「…1週間で帰ってくるから」

そう告げたあとの彼女の顔は、どこか少し引きつっていて。
ああ、また泣かせてしまうのか。俺が見たいのは、そんなかたい笑顔じゃないのに。

搭乗を知らせるアナウンスが流れる。

…行かなきゃ、でも。

「玲ちゃん」

余裕のないキスなんてかっこ悪いと思うのに、体が言うことを聞いてはくれない。

「待ってて、なんて言えないけど」

銀糸を紡ぐ唇をなぞる。

「どこに居ても、俺は玲ちゃんのこと」

そう言いかけた唇に、そっと彼女の唇が触れた。

「…愛してます、悟さん」

ああ。そうか。

俺はどこまでも愛されてる。こんなに思われて、大切にされて、それなのにまだ彼女がほしいなんて甘えたこと言って。かっこ悪いけど、やっぱりどうしようもなく、俺は彼女に恋してる。

「行ってきます」

その挨拶には必ず『その後』がある。その言葉を彼女に堂々と伝えられるように、もっといい男になってくるから。
もう一度優しくキスをして、俺は振り返ることなく搭乗ゲートに向かった。

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