ジャンル:ギャグマンガ日和 お題:安全な妻 制限時間:4時間 読者:74 人 文字数:1068字 お気に入り:0人
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愛故の罪



この時代に生まれた事、心底呪っている。子供を増やせ増やせと。
徳川の貴重な跡継ぎがどうとかこうとかと。
腹が立つ。何なんだ。何も知らぬ癖して。別に私は好きでこの立場に
生まれて来たわけじゃないのに。
私は…、私が好きなのは。

「そんな格好でこんな所にいたら、風邪を引いてしまいますよ。家康様。」
聞き慣れた声が撫でるように優しく耳に入った。ああ、この声。この匂い。
だいすきな、私の家臣。何よりも愛している。私にとってすごく、大切な存在。
何にも変えがたいんだ。
「ああ、半蔵か。」
振り向けばいつも側にお前がいたね。いつも私を護ってくれて。
お前が私の妻だったら、どんなに良かったことか!
愛の無い結婚なんて私には要らない。愛で出来た結婚…子供…家庭が欲しい。
我が儘かな。でも、人間なんだから。そのくらいは望んだって構わないと思ってる。
「ええ。はやく着るもの着て、ゆっくりお休みになって下さいね。」
去ろうと振れる茶髪につい、言葉をかけてしまう。少しでも一緒にいたいんだ。
「半蔵、」
「? 何です?」
「あのね、愛しているよ、お前を…」
おどろいたような表情で言葉を詰まらせる半蔵。ああ愛しい。何より愛しい。
そうして、半蔵も。辺りを憚るような小声で、絞り出すように言う。
「………ええ、存じております。拙者も家康様に永遠の愛を誓いましょう。」
お前を愛しているんだ。半蔵よ。お前をいつも想っている。
心の底から好きな人と結ばれる事の出来ないこの辛さ。
どこに吐きに行けばいいの?


真っ赤な花がぱっと咲く。
初めて不穏な夕焼けと言うものをを見た。
築山。そなたに微塵の愛が無い訳ではないのだ。しかし。
所詮は戦略的な結婚。本物の愛を見出だすには難しかった。そなたは私を良くは
思っていないだろうな。そなたは私に言った。「はやく織田を討たないのか」と。
討てない。討てる訳がないんだ。徳川のため、討ってはいけないんだ。
きっと…いや、必ず築山は私を憎み恨み死んで行く。赦してくれとは言わない。
ああ、この手で、愛しくもない妻を殺す。




ふと頭に浮かんだ言葉、安全な妻。我ながら面白い言葉だと思う。
女というのは怖い。恐ろしい。
だからこそなのかも知れない。あの男を好きになってしまったのは。
しかし。そうは言っても築山を殺したのは半蔵のためではない。
だからと言って、全くもってそうでも無いかと言われてしまうと、それもそれで
どうなのだろうかとも思ってしまう。心が大きく揺れる。
人間に安全性などあるだろうか。

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