ジャンル:Fate/Grand Order お題:怪しい作家デビュー 制限時間:4時間 読者:84 人 文字数:1150字 お気に入り:0人

現代作家パロこじれお ※未完

レオニダスにはいくつか習慣があるが、そのうちの一つが日記だった。学生時代から欠かさず書いてきた日記はレオニダスにとって書くことに意味があり、どんなに忙しくても一行は必ず何かを書き留めた。それらを保存することは意図していなかったが、捨てるのも憚られ、ずっと部屋の隅に仕舞われていた。

が、ある日職場でもらった一枚のチケットがいけなかった。行けなくなってしまった、と譲られた映画のチケットだが、酷いものだった。誰もがこの映画に感銘を受ける? 少なくともこのレオニダスは感銘を受けていませんが。元ネタにされた偉人も、また彼の綴った手記も読んで知っているレオニダスには到底理解できない出来だった。世間での評価は知らないが、チケットを譲ってくれた同僚が気の毒になるほどだった。特に彼の手記をたどる描写ときたら! インターネット上の百科事典で読んでいる方がまだ感動的だ。憤懣やる方なく映画館を出るレオニダスの後ろから、高い男の声が聞こえた。
「あれなら俺の日記の方がマシだよ」

そして、完成したのだ。
レオニダスの日記を元に、その内容をコラージュし、また架空の背景を綿密に練って、国家の波乱に挑む一人の将軍の人生を手記の形で追った小説が。
自分の長年の日記が散らばる机の上、白々と月の照らす夜、一台のノートパソコンの中で、完成したのだ。
敲いては直し、直しては敲いての推敲には早々に限界を覚え、明日の業務を思って眠りに就くレオニダス。彼はその時まだ知らなかった。あくる夜の飲み会で部下の小説執筆の趣味について詳しく聞かされてしまうことも、存在を知ったその日に某出版社の応募フォームに作品をアップロードしてしまうことも。

そうして出会った人は涼やかに麗しい人だった。が、控えめに言って堅気ではない。明らかに髪が長い。面食らうレオニダスにもちょっと目を見開いただけで、そのずば抜けた体格にも対して反応がない。それも当然か、並んでみれば彼もレオニダスと似たり寄ったりの長身だった。
まず、泰然自若とした振る舞いが見た目の若さに全くそぐわない。東洋人は自分たち西洋の人間からすると若く見えると聞く。案外似つかわしいほど齢を重ねているのかもしれないが、失礼ながらうんと爺さんだと言われても腑に落ちてしまいかねない。加えて玲瓏とした美声、不思議と聞き良い硬めの語調、そこに混ざる軽妙なユーモアが主に美貌による触れがたい印象を取り払う。洒脱な人物だった。
彼がレオニダスの編集、佐々木小次郎である。

毎週水曜日の夜に小次郎が訪ねてくる。それがレオニダスにとっての新しい習慣になった。簡単な打ち合わせの確認でもあるし、ただ単に親しくなったがための飲み会でもあった。彼はなんでも旨そうに呑む上、話だけでなく料理も上手い。

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