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さむい

 埼玉以北には行かないと誓った日もあった。
 厚い雲に覆われて日が届かない地にいる。おろしたてのダウンをかき抱いて、セイコーマートから走る。はやく温かいホテルのロビーにたどり着きたい。そしたらフロントで氷をもらって、部屋に帰るのだ。
 ブンブンと振り回す袋の中のようかんぱんが潰れていないか気になる。これを楽しみにしているのは俺ではない。
 ああマシュ、かわいい妹分よ。
 やっと出歩けるようになったのだ。君がしたいことをなんでもしたい。縋る気持ちの願いに彼女はこう答えた。
「本当の北海道を楽しみたいです」
 それはいい。俺も行きたいと思っていたんだ。ありがとうマシュ、そうしよう。いつ行く? え、今? 12月だよマシュ? ねぇ。
 そりゃ俺たちはずっと南極にいたさ。もっと寒いさ。常人はいかないだろう寒暖差も乗り越えてきたさ。でもバカンスだったらもうちょっといいところに行きたかったなぁ。
 それでも行くとなりゃ気分は上がるもんだ。何をしようか、どこがいいだろうか。二人でガイドブックを観て、赤ペンでぐるぐる丸をかいた。土方さんにも見どころを聞いた。(んなもんねぇ、だって)
 成田空港を経由して、広がる大地に挨拶しに来たのだ。
 補正された地面に、電線が並び、まばらに人々、コンクリートの家々。
 車を借りてホテルを転々とし、観光地をみつつなにもないところを見学。
 ここが守ったところだよ。君が知らなかった現代の日本だよ。争いの少ないところ。
 マシュ、俺は君が傷つく原因なんてタンスの角で小指をぶつけるぐらいでいいんだ。
 マシュ、俺は君が喜んでくれるために生きていくと決めたんだよ。
 俺はひた走る。汗をかいたせいでむしろあつい。自慢の足はあの頃より衰えたかもしれない。走る必要がなくなったってのはいいもんだ。牙が抜かれていくようだと、誰かに言われた。素晴らしいことだ。
 もうすぐ旅の最終地点だ。そこには俺の祖父がいる。昔はほとんど会うこともなかった人。その人に会って、マシュを紹介して、俺はカルデアに帰る。ほとんど事務処理しかしなくなったところへ。
 じいちゃん。この人が俺の大切な人です。
 どんな時代でも守ってくれる、俺が守りたい人です。

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