ジャンル:DD! お題:壊れかけのクリスマス 制限時間:30分 読者:115 人 文字数:1083字 お気に入り:0人

マクユリ ※未完

 少しだけ、気が早いけれど。メンテナンスで家を空ける前にクリスマスの飾りつけをしようと提案したのは私の方だった。
「良いね。今日は買い物する予定だったし、新しくできた雑貨屋も寄ってみようか」
 笑って答えてくれた彼女に、ああ私はやはり彼女のことが大好きだと再確認するのだ。そして二人そろって賑やかな通りを歩き、もこもことしたマフラーとセーターで着ぶくれたよちよち歩きの子供を見て笑い、目当ての買い物の前にと寄った雑貨店でサンタに出迎えられた。
「オフィスも、クリスマスの飾りつけするのかな」
「さあ、今までは特にやらなかったけどね。ああ、でもキリルあたりが提案するんじゃないかな」
「そうかも。好きそうだもんね」
 今年入ったふたりの新人、彼らのおかげでSEVEN-Oは随分と変わったと思う。勿論、今までが悪かった訳では無いのだ。デリックが居た頃も皆そつなく仕事をこなしていた。大きな問題が起こる事もなく、順調に日々を過ごして時折談笑して。
「本人が賑やかだし、好きだもんね。派手なやつ」
「うん。ツリーの星は自分が飾るんだって言いだしそう」
「あはは、言いそう」
 クリスマスに年末年始、警察組織としては犯罪の多発するこの時期がとても忙しい。長期休暇を利用して人の移動も活発になるので、容疑者を追うのだって大変になるのだ。けれど、若い彼はそんな疲れよりもみんなが楽しめることを、みんなと楽しく過ごせることを最優先にするのだろう。
「ケイはお菓子を焼いてきそうね。甘いのをたくさん」
「お菓子作り好きだもんね」
 沢山持ってきて、他のメンバーも沢山のお菓子を持ち寄って、そして半分以上は彼女の胃におさめられるのだろう。美味しそうに、そして嬉しそうにケーキを頬張る姿が想像できる。
「ねえ、マックス。これなんかどうかな?」
「スノードームか、良いね。部屋に飾ろう」
 大きくはないスノードームは、球面のガラスの中で雪が舞う。小さな小屋をバックにスノーマンと動物が楽しそうに火を囲むデザインだった。可愛いものが好きな彼女好みの、可愛らしいモチーフである。ガラスを見詰める彼女の笑顔が一層輝いたのを見て、嬉しくなった。心臓があれば鼓動が高鳴っていたことだろう。
「ユリ、今度のメンテナンスはどのくらいかかるの?」
「多分2,3日かかるとは聞いてるよ」
「そっか」
「私がいないと寂しい?」
「そりゃあ、寂しいよ。でも、戻って来た時は一番に抱きしめるから。それまでの辛抱だって言い聞かせる」
 ふたりの家に戻ってツリーを飾って。例年通りの飾りつけに、今年の新顔であるすのーd

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